狩人、銃を奪われる⑭
「適正に廃棄しました」

2026年06月号

地元の公安委の謝罪は警察が代行、「返還」された銃は1挺だけだった
(4月9日午前、砂川市の池上治男さん宅)

違法処分で押収の猟銃、戻らず
裁判勝訴のハンターが怒り心頭


本誌などが大きく報じてきた裁判の判決確定後、当事者が予想だにしていなかった事態が伝わった。自治体の要請でヒグマを駆除したハンターが当局に猟銃を取り上げられた事件で、7年間の審理を経てハンター側の異議申し立てが認められたにもかかわらず、肝心の銃がすでに「廃棄」されていたというのだ。裁判の勝利から一転、絶望に突き落とされた当事者は、怒り心頭で訴える。「これはあまりにもひどすぎる」――。

取材・文=小笠原 淳

「すみやかに返還」と当局


 本誌前号で伝えた裁判の結果は北海道内外の多くのメディアがこぞって報じ、訴えを起こした道猟友会砂川支部長・池上治男さん(77)の喜びの声が連日、活字媒体や電波、電子空間を賑わせた。
 地元自治体の要請でヒグマを駆除し、事後に銃刀法違反などの疑いをかけられて猟銃所持許可を取り消された池上さん。裁判は、この処分の撤回を求めて提起された。既報の通り一審・札幌地方裁判所はこの訴えを全面的に認めて原告勝訴の判決を出し、しかしながら二審の札幌高裁が逆転敗訴を言い渡したことで、争いは最高裁へ。本年2月に弁論を設けた最高裁第三小法廷(林道晴裁判長)が1カ月を経た3月下旬に事実上の再逆転判決を出し、長い闘いに終止符が打たれた結末は、本誌前号で伝えた通り。司法は池上さんの訴えを全面的に認め、ヒグマ駆除の功労者から銃を取り上げた北海道公安委員会の処分は違法だったと断じた。
 その判決が言い渡されたのは、年度替わり直前の3月27日。これも前号既報の通り、完敗を喫した道公安委はその直後に次のような謝罪コメントを発出し、押収した銃の早急な返還を約束することになる。
《すみやかに猟銃の返還に向けた手続きを進めて参ります》
 この「返還」が実現したのは、否、実現したかのように装われる出来事があったのは、前号締め切り後にして店頭発売直前の4月上旬のことだった。

池上さんの代理人は当初から警察の「異常な処罰感情」を指摘、裁量権の濫用を批判していた
(旧砂川署が池上さんの銃所持許可取り消し処分を求めて作成した『上申書』)=画像の一部加工は本誌

ヒグマ駆除ハンター 違法処分で押収された猟銃戻らず

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長く続いた争いは、警察がヒグマ駆除の功労者に法令違反の疑いをかけて「魂」を取り上げたことに端を発している
(砂川市の滝川警察署砂川庁舎)

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(旧砂川署が池上さんの銃所持許可取り消し処分を求めて作成した『上申書』)=画像の一部加工は本誌

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