
林の中のコースをバイクで駆け抜ける爽快感
(厚田サーキット)(月刊バイクマン・内田氏撮影)
北に向け海岸線を走る国道231号は石狩市厚田望来を過ぎたあたりから内陸に向かう。嶺泊覆道を出てすぐ右に折れ林道を進むと、やがて「MOTOR SPORT厚田サーキット」が現れる。モータースポーツ愛好家ならいざ知らず、多くにとってこの場所にサーキットがあること自体が驚きだろう。この厚田サーキットが、今春から大きく変わる。
白樺の木々に囲まれた中に広がるコースは全長800メートル、高低差7メートルで8カ所のコーナーを有する本格的サーキット。開業は27年前。清田区真栄にあったコースを当時の経営者がこの地に移設、約6千坪の敷地に整備したものでJAF公認コースでもあった。以来、バイクやカートを愛するコアなモータースポーツファンに親しまれてきた。
その「厚田サーキット」が大きな転機を迎えたのが2年前。コースをよく利用していたバイク愛好家夫妻が前経営者から施設を引き継ぎ、成田有理子さんがトップとなって再スタートすることになったのだ。
昨年、利用者との交流や大会を通して一定の手応えを感じた成田さんは、今春からサーキットの運営を一新。海外から最新ゴーカート7台を導入するとともに、来場の敷居を低くして初心者も手軽に楽しめるようにする。昨年には地域の商工会にも加入して地元と連携。モータースポーツと縁がなかった企業をはじめ高校生や大学生との接点も模索し、広く開かれたサーキットを目指す。
導入するゴーカートはフランスの専門メーカー「Sodi」製で、初心者や女性でも安心して走行できる安全設計。衝撃吸収バンパーや火傷を防ぐために車体全体を覆うフルカバーカウルを装備しているほか、スタッフが危険と判断した場合、遠隔操作で車体の速度を減速させることもできる。その一方、最高速度は時速70キロメートル以上と本格的なモーターアクティビティを楽しむことが可能だ。
また「Sodi」のゴーカートを使用している世界700カ所以上の加盟サーキットで開催される公式レースに参戦すると順位でポイントが加算され、日本ランキング、世界ランキングが毎日更新されるようにもなっている。利用料金は初回会員登録料500円のほか、1回6分(約7周)2800円から。割安になる3回券や5回券なども用意している。ヘルメットやグローブ、長袖、長ズボン、シューズなどの無料貸し出しもある。走行前には乗車方法や注意事項などの簡単な講習が必須となっており、安全安心には細心の注意を払っている。このSodi導入の切っ掛けは、厚田と縁の深いSodikart日本総輸入元であるハーバースタイル(千葉県)の代表取締役・伊藤隆広さんとの出会いによる後押しだったという。
「レースやバイク愛好家だけではなく、モータースポーツの文化を広めるために、さまざまな分野の人たちと繋がっていきたい。このサーキットが厚田の地域づくりの一助になれたら」(成田さん)
サーキットの周りに広がる林は春、夏、秋とそれぞれの季節で表情を変え、四季の営みを感じながらモータースポーツに向き合うことができるのも大きな魅力だ。
「これから3年計画でサーキットのインフィールドを芝桜で埋めたい。気軽に立ち寄ってもらい、モータースポーツを知ってもらうことから始めていきたい」(成田さん)
厚田サーキットの今後に注目だ。
MORTOR SPORT「厚田サーキット」
住所:北海道石狩市厚田嶺泊129-31
電話:090-5678-9071(成田)
Mail:atsutacircuit@gmail.com