滝上町と士別市の境界エリアに国内最大規模の風力発電計画
人知れず上紋峠周辺で進む巨大再エネ開発の実態とは

2026年05月号

事業者の㈱グリーンパワーインベストメントが滝上町内で開催した説明会には、町民ら50人ほどが参加。建設にともなうリスクや自然環境に与える影響、地質の脆弱さなど多岐にわたる質問や意見が相次いだ(3月11日)

太陽光や風力などの再生可能エネルギー(再エネ)を活用した発電所計画がもたらす“負の影響"が全国各地で問題化している。道内でも、最近の釧路湿原周辺でのメガソーラー問題や日本海沿岸での洋上風力計画などは、「エネルギーの地産地消」を逸脱する事例といえる。そんな中、オホーツク管内滝上町と上川管内士別市との境界部に位置する上紋峠の周辺で最大で50基、出力30万キロワットという、国内では最大規模の陸上風力発電所の計画が浮上した。東京の再エネ大手企業によるもので、事業費は数百億円、10年後の運転開始をめざす。3月中旬には滝上町内で初の住民説明会が開かれ、環境アセスメントの手続きも進む。巨大風力発電計画の周辺を追った──。

(ルポライター・滝川 康治)

標高8百メートルを超える山岳地帯に最大50基の巨大風車が林立か?


 3月11日夜の滝上町文化センター。オホーツク海側と日本海側との分水嶺に位置する標高8百メートルほどの上紋峠の周辺での建設計画が浮上した、国内では最大規模になる風力発電所事業の説明会が開かれた。
 事業主体は、東京に本社がある再生可能エネルギー(再エネ)企業大手の㈱グリーンパワーインベストメント(坂木満・代表取締役社長)。上紋峠周辺に計画する風力発電所の出力は、泊原発1・2号機(各59万キロワット)の約半分に相当する最大30万キロワット。4千~6千キロワット級の風車を最大で50基建設する──という構想だ。現時点で想定する総事業費は数百億円とされる。
 設置予定の風車は、1基のローター径が164メートル(最大)、地面からブレード上端までの高さが222メートル(同)という巨大なもの。道立自然公園の天塩岳とウエンシリ岳に挟まれた標高8百~9百メートルの山岳地帯に、風力発電機を林立させる計画とされる。
 上紋峠周辺の道道61号士別滝の上線は、ヘアピンカーブや覆道が多い。士別方面からの関連機材の搬入は困難なことから、同社は紋別港から現地まで約70キロを陸送する計画を描く。検討中の建設予定地は、すべて国有林内に位置している。

(きよはら・なおひろ)1973年、滝上町生まれ。東京理科大卒業。97年に町役場に奉職し、企画課長や財政課長などを歴任。2023年から現職

道新で不審死か
地元紙で拡がる社内不信

釧路税務署で若手税務官殉職

ヒグマ裁判でハンター勝訴確定

和解成立で真相遠のく
「旭川いじめ凍死事件」

グリーンパワー社による事業スケジュール(説明会の配布資料から)

標高800メートルほど、建設予定地の上紋峠の周辺は国有林が広がる

上紋峠の一帯は地すべり地形が多い
(出典:防災科学技術研究所の資料)

グリーンパワー社による事業スケジュール(説明会の配布資料から)

標高800メートルほど、建設予定地の上紋峠の周辺は国有林が広がる

上紋峠の一帯は地すべり地形が多い
(出典:防災科学技術研究所の資料)

(きよはら・なおひろ)1973年、滝上町生まれ。東京理科大卒業。97年に町役場に奉職し、企画課長や財政課長などを歴任。2023年から現職

道新で不審死か
地元紙で拡がる社内不信

釧路税務署で若手税務官殉職

ヒグマ裁判でハンター勝訴確定

和解成立で真相遠のく
「旭川いじめ凍死事件」

目次へ

© 2018 Re Studio All rights reserved.