狩人、銃を奪われる⑬
「最高裁 最高」

2026年05月号

池上治男さんが銃所持許可を取り消されてから今春で丸7年、問題が法廷に持ち込まれてからはおよそ6年が過ぎた(2020年7月3日午前、一審の第1回口頭弁論が開かれた札幌地方裁判所前)

ヒグマ裁判でハンター勝訴確定
公安委が謝罪、押収銃を返還へ


当然の結論が得られるまでに費やされた時間、7年以上。自治体の要請でヒグマを駆除したにもかかわらず銃を取り上げられたハンターの異議申し立てが、最後の司法判断でようやく認められた。年度末に伝わった朗報は当事者の利益のみならず、全国各地で有害鳥獣駆除の最前線に立つハンターたちの安全・安心を担保することになるだろう。押収された猟銃が本来の持ち主のもとに返る日は、そう遠くない筈だ。

言い渡し後、代理人に手汗


 「ほっとしているところです」
 砂川市の野田勉・経済部長(4月異動で建設部長)はその日、東京都千代田区の最高裁判所で最後の判決言い渡しに立ち会った。3倍弱の競争率を突破して傍聴券を入手し、足を踏み入れたのは同第三小法廷。長い闘いにけりがつくその場で、林道晴裁判長の短かい一言を耳にした。
《主文。原判決を破棄する。被上告人の控訴を棄却する》
 一審原告としてその裁判を起こした池上治男さん(77)は、「勝つと思っていた」と振り返る。
「私は落ち着いて聴いたけど、弁護団はみんな緊張してましたね。ハンターの資格を持つ札幌の中村憲昭弁護士や三重の伊藤正朗弁護士が固くなってただけでなく、いつも冷静な筈の東京の平裕介弁護士も握手した時の手汗がすごくて」
 本誌などが繰り返し伝えてきた通り、池上さんは北海道猟友会砂川支部長を務める現役のハンター。傍聴人として最高裁判決を見守った先の野田さんは8年前の夏、その人にヒグマの駆除を要請し、砂川市の担当課長として猟銃の発砲現場に立ち会った。その駆除行為が全国のハンターに大きな動揺を与える事態のきっかけになるとは、よもや想像していなかった。

最高裁判所は、判決理由の一部を傍線で強調して公安委処分の違法性を指摘している(裁判所公式サイト上で公開中の判決文)

最高裁判所は、判決理由の一部を傍線で強調して公安委処分の違法性を指摘している(裁判所公式サイト上で公開中の判決文)

道新で不審死か
地元紙で拡がる社内不信

釧路税務署で若手税務官殉職

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和解成立で真相遠のく
「旭川いじめ凍死事件」

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