2026釧路特集/鶴間秀典釧路市長に訊く
宣言と規制で釧路湿原を保護
駅の高架化は必要な公共事業

2026年03月号

釧路市長 鶴間 秀典氏
Tsuruma Hidenori

2024年11月に釧路市長に就任した鶴間秀典氏は、全国的に注目を浴びた「ノーモア メガソーラー宣言」や希少野生動物の生息調査などを義務付けた太陽光発電施設の設置に関する条例の制定などによる市民理解の醸成を例に挙げ、これまでの約1年を「自分としては出来過ぎだった」と振り返る。だが一方で、基幹産業の水産業や観光の振興はさまざまな課題を抱え、日本製紙釧路工場跡地の利活用についても就任以後に具体化した案件はなく、市長としてのリーダーシップが改めて求められている。懸案のJR釧路駅高架化事業の方向性を含め、任期折り返しの26年に向けた市政運営の見通しを訊いた。

(1月16日取材 工藤年泰)


|流れ変わったメガソーラー問題
宣言と条例制定で全国から注目|


 ──選挙で争った前市長の蝦名大也氏が年明けに急逝されました。
 鶴間
 大変急な出来事でしたので、驚きました。4期16年、市長をされた功績もそうですが、ご本人の胆力のようなものに尊敬の念を持っていましたし、非常に残念に思います。
 ──ご自身として2025年をどう振り返りますか。
 鶴間
 一昨年の2024年11月に市長に就任し、25年は1年目でしたが、自分としては出来すぎだったと思っています。そんなに能力のない私がここまで出来たのは、市の職員の皆さんのおかげだと本当に感謝しています。
 ──印象に残っている出来事があれば聞かせてください。
 鶴間
 太陽光発電施設の設置に関する条例制定に向けて、市職員一丸となって動いたことが印象に残っています。芸能人の皆さんが、釧路湿原周辺の太陽光発電施設についてX(旧ツイッター)やSNSで発信したり、私自身は自民党環境部会に出席、環境大臣にもお会いするなど、さまざまなことが起こりました。
 釧路市や他の自治体でも同様の問題を抱えている中で、国からはメガソーラーに関する対策パッケージが、道からは共生3原則(「関係法令の絶対順守」「法令違反には厳正に対処」「地域との共生が大前提」)が示され、私が動き始めた頃とは全く違う流れになったと思います。
 ──昨年6月に「ノーモア メガソーラー宣言」を発出し、10月には「自然と太陽光発電施設の調和に関する条例」を施行するに至りましたが、一連の経緯をあらためて教えてください。
 鶴間
 私は、就任当時から規制を強化する条例制定を急ぐ方向で進めていましたが、規制をかけるということは、土地所有者の方の財産権にも影響が大きい制度となることから、急ぎつつも慎重に検討してきました。「ノーモア メガソーラー宣言」は、市議会とのやり取りを踏まえ、福島市に次いで2番目に私自身の「自然環境との調和が成されない太陽光発電施設の設置は望まない」という強い思いとして発出したもので、結果的に時流に乗ったのか、全国から大きな反響をいただきました。
 そうした全国的な関心の高まりの中で条例の素案を提出したところではありますが、釧路湿原周辺におけるメガソーラー事業がSNSなどを通じて全国に拡散され、そこから参議院選、自民党総裁選においても釧路湿原周辺の太陽光発電の問題が取り上げられました。ある意味でタイミングも良かったのではないかと思っています。

(つるま・ひでのり)1974年6月5日釧路市生まれ。97年北海道大学経済学部卒。03年阿寒町議に初当選。05年釧路市、阿寒町、音別町の合併に伴い釧路市議就任。以降4期務める。19年道議選に落選。その後ゲストハウスCRANE鶴開業。20年釧路市長選に出馬するも落選。23年道議に初当選。24年10月に釧路市長に初当選。51歳

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