“核のゴミ”レポートPART50
北海道の放射性廃棄物施設問題をめぐる歴史をたどる(下)
いま必要な監視の目

2026年03月号

「幌延深地層研究センター」の地下350メートル坑道(2021年4月撮影)。その後、500メートルまで掘削が行なわれ、最近完成した。原子力機構の研究期間は28年度まで、その約束がきちんと守られるか監視が必要だ

「研究延長」を容認した鈴木知事の弱腰が招きかねない処分場への道


堀達也・元知事が幌延町への「核のゴミ」処分研究施設の立地を受け入れてから25年、事業者の日本原子力開発研究機構(原子力機構)は地下坑道を使った各種試験を今も続けている。この間、2019年には当初計画に盛った「20年程度」とする研究期間の約束を反故にして28年度まで延長する一方で、深度5百メートルの坑道の掘削や「幌延国際共同プロジェクト」へのNUMO(原子力発電環境整備機構)の参入などが、なし崩し的に進む。放射性廃棄物は持ち込まずに行なわれる処分研究に対し、道民の関心も薄らいでいる。シリーズの第3回は、「立地受け入れ」から四半世紀の経緯を検証しつつ、原子力機構による「28年度の研究終了」の約束を遵守させる道を考える。

(ルポライター・滝川 康治)

「20年程度」の処分研究に着手
監視の目を注ぐ住民グループ


 2000年10月、堀達也知事(当時)は道民の反対の声を押し切り、核燃料サイクル開発機構(現日本原子力研究開発機構〔原子力機構〕)による、幌延町への核のゴミ地層処分研究施設の立地を受け入れた。道民や道議会からの反対意見に対しては、同機構や幌延町との間で「3者協定」を締結。これを放射性廃棄物を持ち込ませない「担保措置」と位置づける一方で、処分研究の「一層の推進」と「特定放射性廃棄物の持ち込みは受け入れ難い」との抱き合わせによる道条例を制定し、国策事業を容認している。
 当初の計画では、処分研究の期間は「20年程度」とされていた。
 機構は2001年4月に「幌延深地層研究センター」を開所し、ヘリコプターによる空中物理探査を皮切りにボーリングなどを続け、03年には同センター用地として約19ヘクタールの牧場跡地を取得。同年夏に地下研究施設の造成工事に着手し、翌年に深さ350メートルの地下坑道が完成した。

現職警官が売春
道警は取材拒否

北海道の放射性廃棄物施設問題をめぐる歴史をたどる

寿都発・ひとりの町民の闘い
核のゴミ誘致の郷里に危機感

カレス記念病院消化器内科部長、田沼医師に訊く
進化する内視鏡治療 がんを早期発見・徹底治療

着工前の「幌延深地層研究センター」の建設予定地。元は牧場の跡地だった(2002年撮影)

坑道の掘削過程でメタンガスや地下水の噴出事故も。
ブルーシートで応急処置を施した(14年9月)

突然行なわれた研究期間の延長表明に対し、道北の住民グループなどが道庁に申し入れ(19年9月)

鈴木直道知事が原子力機構による研究期間の延長計画を容認する意向を表明(道議会予算特別委で。19年12月10日)

道主催の説明会の会場前で横断幕を掲げて抗議する地元住民(20年1月、幌延町内で)

着工前の「幌延深地層研究センター」の建設予定地。元は牧場の跡地だった(2002年撮影)

坑道の掘削過程でメタンガスや地下水の噴出事故も。
ブルーシートで応急処置を施した(14年9月)

突然行なわれた研究期間の延長表明に対し、道北の住民グループなどが道庁に申し入れ(19年9月)

鈴木直道知事が原子力機構による研究期間の延長計画を容認する意向を表明(道議会予算特別委で。19年12月10日)

道主催の説明会の会場前で横断幕を掲げて抗議する地元住民(20年1月、幌延町内で)

現職警官が売春
道警は取材拒否

北海道の放射性廃棄物施設問題をめぐる歴史をたどる

寿都発・ひとりの町民の闘い
核のゴミ誘致の郷里に危機感

カレス記念病院消化器内科部長、田沼医師に訊く
進化する内視鏡治療 がんを早期発見・徹底治療

目次へ

© 2018 Re Studio All rights reserved.