道警不祥事から考える〈78〉
警官窃盗「訓戒」非公表
昨年暮れに起きていた警察官による現金窃盗事件は報道発表の対象とならず、当事者への制裁も懲戒処分に到らない軽い措置となっていた(北海道警察が一部開示した『犯罪事件受理簿』)=一部墨塗り処理は道警
不祥事記録に「窃盗」明記なく
発表事案では保釈後に再犯も
本誌前号で報告した地元警察の直近の不祥事記録について、報道発表されなかった事案の中に深刻な法令違反として捜査されていたケースがあることがわかった。その事実は、公文書開示請求で入手した記録をもとにした“第2弾”の開示請求を経ない限り確認できなかったと言ってよい。処分関係の文書に「勤務規律違反等」の言い回しで記されていた不祥事は、警察官による現金窃盗事件だった――。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。56歳
報道発表は31件中3件
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