2025道東・根室特集──石垣雅敏市長に訊く
市民を守り市民が集う新庁舎は防災と交流の一大拠点

2025年02月号

気持ちも新たに〝地域磨き〟に尽力する石垣市長(市庁舎の市長執務室で)

若い担い手が育つ北方領土返還運動

ロシアの侵攻によるウクライナ戦争の長期化に加え、元島民の高齢化も進み、待ったなしの北方領土問題。ただ最前線のまち根室市では、返還運動で若い世代の尽力も目立ってきており、希望が次世代に託されつつあるようだ。その根室市では令和6年5月に市役所新庁舎が供用開始。大規模災害への強固な備えをはじめ、市民や観光客の交流拠点として話題を呼んでいる。最上階のサロンは知床半島や北方領土の島を望める新たなビューポイントになり、自治体庁舎としては珍しく土日祝もこの展望フロアと1階を開放している。新庁舎の始動でまちの雰囲気もリフレッシュした印象がある中で、「水産都市の再興」を掲げて2期目を走る石垣雅敏市長(73)に、根室の“いまとこれから”を訊いた。

(12月23日取材 工藤年泰)


|百年後も市民たちが未来を語り合う事ができる庁舎に|


 ──北方領土問題は膠着している印象が否めませんが、市役所新庁舎の供用開始など明るい話題もあった令和6年だったのでは。
 石垣
 令和4年2月から始まったロシアによるウクライナ侵攻により平和条約締結交渉の中断、北方四島交流事業及び自由訪問に関する合意が停止され、昭和39年から人道的見地から行なわれてきた北方墓参も出来なくなるなど時計の針が大きく戻るような状況となり、事態が長期化する中で関心が薄れていくことを強く懸念しています。
 このことから直近の12月1日には石破茂内閣総理大臣にお会いし、北方領土問題の解決に向けた平和条約締結交渉の再開のほか、特に北方墓参の早期再開など高齢化が著しい元島民の思いに寄り添った取り組み、地方創生の見地からも北方領土隣接地域の振興対策の推進について要請したところです。
 ご指摘の新庁舎は令和6年3月27日に竣工し、気持ちも新たに5月7日から業務を開始しました。

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数々の防災機能を備えた根室市役所の新庁舎

国後島の山々も望める4階の市民交流サロン

石破首相との面談では、元島民の思いに寄り添い北方墓参の早期再開を強く求めた(2024年12月1日、首相官邸)

フィンランド・サヴォンリンナ市のヤンネ・ライネ市長(左)と(同7月27日)

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