新春インタビュー・秋元札幌市長に訊く
保育行政の信頼回復は急務の課題
観光復活、GX投資で集まる注目

2025年01月号

札幌市長 秋元 克広 氏

2024年の札幌市政は光と影が交錯した1年だった。コロナ禍明けに伴い観光需要が復活し、飲食店や各地の賑わいが戻ってきたことに加え、GX(グリーン・トランスフォーメーション)や半導体の生産拠点開設の動きに伴い道都・札幌市が国際的な注目を集めることが実感できる年になった。一方で、保育事業者による補助金不正受給、突然の休園といった市の保育行政を揺るがす事件が発生し、信頼回復に向けて今後の対応が問われることにもなっている。北海道新幹線札幌延伸の2030年度末開業が不透明な状況となり、まちづくりの目標が定まらない状況に置かれていることも気がかりだ。現在3期目の秋元克広市長に24年を振り返ってもらい、25年に向けた展望を訊いた。

(11月21日収録 聞き手=工藤年泰)


能登半島地震を教訓に災害対応
観光需要の復活に大きな手応え


 ──振り返って2024年は、どのような1年でしたか。
 秋元
 年の初め1月1日に能登半島地震が発生して多くの方が亡くなられ、家屋やインフラに深刻な被害が広がりました。当市の職員も1月6日の応急給水を皮切りに、DMAT(災害派遣医療チーム)など延べ2600人ほどが現地に入り、支援にあたりました。
 冬場の災害については、当市の被害も大きいことが想定されるため、あらためて冬期間の災害対応について平時から準備を進めていくことが、必要だと再認識しました。
 2月には、新型コロナウイルス感染症の5類移行後、初めての雪まつり開催となり、インバウンドを含め多くの観光客に来ていただき、来場者は約240万人になりました。雪まつり以外でも24年は民間を含めてさまざまなイベントの復活やインバウンドを含む観光需要の復活を実感した年でした。
 全国的にもオーバーツーリズムによる観光の負の影響が問題化している状況もあるため、宿泊税も導入していきながら、観光のコンテンツをブラッシュアップするとともに、受入環境の整備も併せて進めていきたいと思っています。
 ──長谷川岳参議のパワハラ問題では、道や札幌市にも影響がありましたね。
 秋元
 長谷川参議が仰っている中身そのものは、札幌や北海道のことを思ってのことなので、的を射たものも多いと承知しています。ただ言い方がかなりきついので、受け取った職員がプレッシャーを感じていたのは事実。そこは改めてもらわなければならないということで、長谷川参議と直接話をしました。今ではかなり表現が緩やかになったと聞いています。

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