安平川PFAS汚染の深層を探る
問われる道の環境行政
安平川に架かる源武橋(写真)で採取された河川水からは、暫定目標値の2倍近い濃度のPFASを検出。静かな農村地帯が広がり、近くには産業廃棄物の処分場などがある
「汚染源の特定」を放置してどう道民の生活を守るのか
今年7月、先端半導体工場「ラピダス」に供給する工業用水をめぐって北海道が実施した水質調査で、安平川に架かる源武橋から採取した河川水から国の暫定目標値を大きく上回るPFAS(有機フッ素化合物の総称)が検出された。それまで低かった数値は、この橋で大きく上がる。汚染源はどこか探ってみると、ひとつの産業廃棄物処分場の存在に突き当たる──。「ラピダス」でも半導体の製造工程で規制対象外のPFASは使われる予定だ。浮上したこの問題の深層を探ってみた。
(ルポライター・滝川 康治)
ラピダス関連のPFAS調査で河川水から目標値の2倍を検出
新千歳空港にほど近い「美々ワールド」の一角で急ピッチで進む「ラピダス」の建設現場
80年代半ばから産業廃棄物の搬入が始まった早来工営の入り口。取材を要請したが拒否された
旧早来町遠浅地区の自治会役員として住民運動を支えてきた大嶋一紀さん
別の産廃処分場計画に異議を唱える「あびらの自然を守る会」代表の山下美樹さん
安平川の水は「ラピダス」に供給。排水は公共下水道を経て、この樋門から千歳川に放流される
新千歳空港にほど近い「美々ワールド」の一角で急ピッチで進む「ラピダス」の建設現場
80年代半ばから産業廃棄物の搬入が始まった早来工営の入り口。取材を要請したが拒否された
旧早来町遠浅地区の自治会役員として住民運動を支えてきた大嶋一紀さん
別の産廃処分場計画に異議を唱える「あびらの自然を守る会」代表の山下美樹さん
安平川の水は「ラピダス」に供給。排水は公共下水道を経て、この樋門から千歳川に放流される
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