4期目の当選を決めた松野哲・岩見沢市長に訊く
統合による新病院開業で市民の生命と健康を守る

2024年11月号

職員時代から岩見沢のICT基盤確立に汗をかいてきた松野市長

(まつの・さとる)1956年5月4日三笠市出身。北大法学部卒業後、81年岩見沢市役所に奉職。企画調整課長、市長室長、ふるさとづくり推進室長、学校教育課長、収納対策担当次長などを歴任後、2012年の市長選で初当選。16年再選、20年無投票で3選、24年8月25日の市長選で4選を果たす。68歳

人口減少下で活きるスマートシティ
岩見沢市長 松野 哲氏


8月25日投開票の市長選で4選を果たした現職の松野哲市長。だがその内容は、一騎打ちだった新人の若林宗洋候補に1296票差まで迫られる、現市政に対する市民の厳しい評価を浮き彫りにした辛勝だった。そうした民意への受け止めをはじめ選挙の争点となった岩見沢市立総合病院と北海道中央労災病院の統合による新病院建設の意義、全国的にも注目されているスマートシティ化の今後など、4期目に向けた舵取りと胸の内を松野市長に訊いた。

(9月20日取材 工藤年泰)

|老朽化と療養環境改善から
「待ったなし」の新病院建設|


 ──8月の市長選で4選を果たされましたが、辛勝だった結果についてどう受け止めていますか。
 松野
 大変厳しく重く受け止めていると共に、これからの責任の重さを強く感じています。
 ──選挙戦の実感はどうでしたか。
 松野
 3期目だった前回は無投票当選でしたので、選挙戦となったのは8年ぶり。しかもこの間にはコロナ禍に見舞われるなど、市民の皆さんには説明しなければならない事案が多かった選挙でした。
 争点としては、相手の候補者が市立総合病院の新築建て直しを見直す、あるいは延期すると主張された。しかし、これは市民の方々の命、健康に関わることですから、私としてはそれらを守るために新しい病院の建設は何よりも重要であると訴えました。もうひとつ相手が強く主張されていたのが市の財政問題。これに対し私は経常収支比率などをコントロールしながら取り組んでいると訴えたのですが、論点がその財政問題と新市立病院建設のふたつにほとんど終始してしまった。
 そのため、私のこれまでの取り組みや今後の方向性。子育て支援、雇用、創業支援、中心市街地活性化といった全般的な政策をなかなか訴えることが出来なかったというのが正直な感想です。
 ──その新病院は、岩見沢市立総合病院と北海道中央労災病院を統合するということですが。
 松野
 市立総合病院も中央労災病院も急性期病院で、2つの病院を合わせると683床(市立総合病院484床、中央労災病院199床)の規模になります。しかしながら急性期の病床数見直しの流れから言って、大きな病院が南空知の医療圏内に2つあるままでは将来的に両立できないだろうと。この際、医療資源を統合して病床数を見直したうえで急性期医療にしっかり取り組み、救急体制もきちんと維持していく必要がありました。こういう背景のもとで4年後の令和10年春に開院する計画で協議を進め、独立行政法人労働者健康安全機構との基本的な合意を踏まえて進めているところです。

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