「旭川・女子中学生いじめ凍死事件」の深層
隠され続ける「誤報道」
廣瀬さんが見つかった旭川市内の公園に設置された献花台(管理事務所内)
“盛られた事実”の拡散と隠蔽で起きた事件関係者の「二次被害」
雪解けが始まったばかりの公園で見つかった女の子の遺体──。3年前に起きた「旭川・女子中学生いじめ凍死事件」は、大手メディアのオンライン報道や旭川市が再調査を手がけたことで全国的に注目を浴びた。だが、この事件をめぐる報道に多くの誤りがあったことをほかならぬ同市自身が認定していた事実はあまり知られていない。これらは最初の調査報告書で詳細に指摘されたが、公表にあたり全て黒塗り処理されたからだ。メディアの誤報と行政の隠蔽がもたらした深刻な二次被害とは──。
(本誌編集長・工藤年泰)
再調査委が触れなかった報道の「事実と異なる記載」
9月13日に公開された再調査委による報告書
第三者調査委の報告書では「第6本件重大事態に係る報道の誤り」全てが黒塗りされた
公園から本人の自宅までの距離は2キロほどだった
普津澤 峻(ふつざわ・しゅん)1988年、神奈川県藤沢市出身。原発作業員、中小企業経営者、IT関係などさまざま職を経て、いじめ問題に取り組み、2018年に対策サイト「いじめ撲滅.com」を開設。「旭川 少女いじめ凍死事件」では、遺族側のサポートに尽力しながら誤報道による第二のいじめなどを問題視。今年6月、黒塗り処理を外した第三者委員会による報告書をネット上に公開して物議を呼んだ。藤沢市在住。36歳
公園から本人の自宅までの距離は2キロほどだった
9月13日に公開された再調査委による報告書
普津澤 峻(ふつざわ・しゅん)1988年、神奈川県藤沢市出身。原発作業員、中小企業経営者、IT関係などさまざま職を経て、いじめ問題に取り組み、2018年に対策サイト「いじめ撲滅.com」を開設。「旭川 少女いじめ凍死事件」では、遺族側のサポートに尽力しながら誤報道による第二のいじめなどを問題視。今年6月、黒塗り処理を外した第三者委員会による報告書をネット上に公開して物議を呼んだ。藤沢市在住。36歳
第三者調査委の報告書では「第6本件重大事態に係る報道の誤り」全てが黒塗りされた
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