入居女性が被害を受けたとされる「アガペ1号館」
(千歳市青葉)
グループホーム入居者を喰い物か
「身に覚えがない」と男性経営者
障害者福祉施設であってはならない疑惑が浮上した。千歳市内のグループホームに入居していた女性があろうことか施設経営者から性被害を受け、泣き寝入りを余儀なくされていたというのだ。関係者の証言から経営者の行為は不同意わいせつが疑われる。株式会社アガペ(本社千歳)が運営する共同生活援助事業所で、いったい何が起きていたのか──。
(本誌編集長・工藤年泰)
被害を赤裸々に伝えるその声は、しだいに嗚咽に変わっていった。
「去年(2022年)の正月、社長さんがホームに帰ってきた。酔っ払って上機嫌になって、パジャマの上から私の胸を触ってきました。そしたら『黙っててくれ』と言われてお年玉として5千円を渡されました。
今度は(同じ年の)4月19日、社長さんに俺の肩を揉んでくれと言われて(自分の部屋から階下の)事務所に行きました。肩を揉んであげたら私の胸を触ってきました。はじめは服の上からでした。でも首元から手を入れたり、お腹の下に手を入れたりして素手で胸を触ってきました。それがどんどんエスカレートしていって、前からもパンツのゴムを引っ張られて股に手を入れられました。『おれの(男性器の俗称)も勃たないからな、還暦過ぎてるからな』などと言って私に抱きついて、乳首をなめてきました。
そうして『このことは誰にも言わないでくれ。グループホームの問題になるから。今度はもっと可愛いパンツ履いてこい』と言われました。その後で乳房が痛くなってきたので、(別の部屋に居る)友達に本当のことを言いに行きました。そうしたら、それは胸を揉まれたせいだよ。しばらくしたらおさまるからと慰めてくれました。そうして2、3日して痛みがなくなってきた頃、(会社の)専務さんたちが『申し訳ございません』と謝りに来ました。土下座して。でも私は許すことができませんでした……」
これは昨年7月に録音された音声の一部。グループホームに入居していた女性(当時48歳)が男性経営者から性加害を受けたことを知った複数のスタッフが本人から事実関係を聴き取った時のものだ。
この時、被害女性の前でICレコーダーを回していた元スタッフのひとりは次のように証言する。