道警不祥事から考える〈70〉
監察トップ 泥酔

2024年06月号

新聞・テレビが大きく報じた不祥事の多くが、公式には未発表のまま(札幌市中央区の北海道警察本部)

若手は大麻で免職・辞職
未発表疑いの副業事案も


職員の不祥事に対応する監察官室のトップが自ら失態を晒したかと思えば、拝命まもない若手職員間での薬物のやり取りが発覚する。新年度の幕開けは、地元警察にとって穏やかならぬ春となった。定期的な公文書開示でも、これまでに漏れず未発表が疑われる懲戒処分が確認でき、その総数も前年比2倍以上の増加を示すなど、負の話題には事欠かない。本年最初の速報を兼ね、現時点で伝わった事案の報告を――。

取材・文=小笠原 淳

ズボン、靴、ネクタイ…屋外に脱ぎ捨てプールへ


 招かれざる客の訪問は、その施設が一日の営業を終える30分ほど前の出来事だったという。
 4月13日夜。道東・北見市の市民温水プールで、女性従業員の1人が裏口(緊急搬送口)の扉を叩く音を聴いた。現場に赴くと、あきらかに酩酊した男が扉の把手を掴むなどしながら「開けろ」と叫んでいる。報告を受けた施設長の男性(58)が現場に駈けつけ、男を正面出入口へと案内したのが午後8時半ごろ。ほどなく受付ロビーに現われた男は、絵に描いたような千鳥足だった。いわゆる泥酔状態で「上着をハンガーに架けることができないほどだった」と、施設長は振り返る。
「足どりがふらふらで、コート掛けにハンガーを下げようとしては落とす、みたいな感じでした。プールは夜の9時に閉めるんですが、その時点で閉館の30分前。それでなくてもお酒を飲んだ方のご利用はお断りせざるを得ません」
 椅子に掛けさせて会話を試みたが、男の言動は支離滅裂。仕事で北見を訪ねて道に迷ったのかと思い、住所を尋ねると「北見に住んでいる」という。だが念のため見せて貰った運転免許証では、自宅住所が稚内市になっていた。
「その時はまさか、警察の偉い人だとは思いませんでした」
 男の素姓は、その5日後の新聞報道であきらかとなる(引用文の一部伏字は本誌)。
《北見市の北見市民温水プールで13日、道警北見方面本部参事官兼監察官室長の■■■■警視(59)が泥酔状態で施設の出入り口の扉をたたくなどし、警察官に保護されていたことが17日、捜査関係者への取材で分かった》 (4月18日付『北海道新聞』)
 泥酔した男との意思疎通がままならず、施設長がやむなく110番通報したのは8時45分ごろ。併せて、施設周辺の見回りを若手職員に指示した。眼の前の男がズボンを穿いていなかったためだ。
「黒のズボン下というのか、スパッツみたいなのを着けて、足元は靴下だけでした。『ズボンどうしたんですか』と訊いても『わからない』と」
 黒の革靴とズボン、及びネクタイが、プール近くの路上でみつかる結果に。持ち主である泥酔警視は、9時過ぎに地元の警察官に伴われて施設をあとにした。新聞報道では、これは警察官職務執行法に基づく「保護」だったとされている。

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アルコールが入っていない時の「署長」は、言葉少なで控えめだったという
(旭川方面稚内警察署が本年3月9日に配信した『署長あいさつ』から)

本年最初の3カ月間に記録された懲戒処分は、すべて報道発表されていない可能性が高い
(道警が開示した『懲戒処分一覧』)=一部墨塗り処理は道警

監督措置1月前

監督措置1月後

監督措置2月前

監督措置2月後

監督措置3月

アルコールが入っていない時の「署長」は、言葉少なで控えめだったという
(旭川方面稚内警察署が本年3月9日に配信した『署長あいさつ』から)

本年最初の3カ月間に記録された懲戒処分は、すべて報道発表されていない可能性が高い
(道警が開示した『懲戒処分一覧』)=一部墨塗り処理は道警

監督措置1月前

監督措置1月後

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