先端半導体工場「ラピダス」の操業を危惧する藤原寿和さんに訊く
バラ色だけではない未来
2025年の操業をめざす国産先端半導体の製造工場「ラピダス」の建設現場(千歳市美々)。急ピッチで工事が進むが、製造に伴う〝負の影響〟について、道民に対する十分な情報提供はなされないままだ
半導体に潜む環境汚染
職業病などの負の側面
次世代半導体の国産化をめざし千歳市内で工場建設が進む「ラピダス」をめぐり、バラ色の未来ばかり語られるが、それは真実だろうか。40年あまり東京都職員として環境行政に携わり、全国の廃棄物問題の市民運動にも奔走してきた藤原寿和さんは今、新たな先端半導体工場の建設に疑問を募らせる。排水による環境汚染をはじめ労災・職業病や爆発・火災事故などの発生、環境アセスメントの不備など半導体製造の“負の側面”について、来札した藤原さんに訊いた。
(ルポライター・滝川 康治)
ネガティブな側面が語られず
研究会を立ち上げ問題提起へ
(ふじわら・としかず)1946年、茨城県生まれ。早稲田大学理学部応用化学科を卒業後、東京都職員として40年間にわたり公害・環境・産業保安行政に従事するかたわら、70年代から公害問題などの市民運動に参加。現在は、廃棄物処分場全国ネットワークや化学物質問題市民研究会、千葉県放射性廃棄物問題を考える住民連絡会などで活動中。台湾企業のTSMCやラピダスの国内立地を機に昨年暮れ、有志で「半導体研究会」を立ち上げた。千葉県市川市在住
21年3月、茨城県内の半導体工場で発生した火災の現場(さっぽろ自由学校「遊」半導体講座の資料から)
「遊」の半導体講座には熊本の住民もオンラインで参加(3月19日)
25年の操業に向けた「ラピダス」の工事計画表(同社の説明資料から)
※いずれも第3火曜日午後6時45 分から、札幌市中央区南1西5「愛生舘ビル」5階(オンライン受講も可能)。問い合わせはNPO法人さっぽろ自由学校「遊」(☎︎ 011-252-6752 E-mail:syu@sapporoyu.org)へ
(ふじわら・としかず)1946年、茨城県生まれ。早稲田大学理学部応用化学科を卒業後、東京都職員として40年間にわたり公害・環境・産業保安行政に従事するかたわら、70年代から公害問題などの市民運動に参加。現在は、廃棄物処分場全国ネットワークや化学物質問題市民研究会、千葉県放射性廃棄物問題を考える住民連絡会などで活動中。台湾企業のTSMCやラピダスの国内立地を機に昨年暮れ、有志で「半導体研究会」を立ち上げた。千葉県市川市在住
21年3月、茨城県内の半導体工場で発生した火災の現場(さっぽろ自由学校「遊」半導体講座の資料から)
「遊」の半導体講座には熊本の住民もオンラインで参加(3月19日)
25年の操業に向けた「ラピダス」の工事計画表(同社の説明資料から)
※いずれも第3火曜日午後6時45 分から、札幌市中央区南1西5「愛生舘ビル」5階(オンライン受講も可能)。問い合わせはNPO法人さっぽろ自由学校「遊」(☎︎ 011-252-6752 E-mail:syu@sapporoyu.org)へ
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