告発・絶望の学府㉛
道「因果関係」否定貫く
昨年5月に謝罪を受けた遺族は、それが何を詫びるものだったのかを理解できずにいる
(亡くなった学生の遺族が4月4日付で北海道へ送付した『ご連絡』)
江差パワハラ死問題で交渉決裂
遺族落胆「謝罪は何だったのか」
記者会見で地元報道が質問を繰り返しても、議会で複数の会派が追及を続けても、ほかならぬ当事者の代理人が粘り強く交渉を重ねても、その役所は毫も動くことがない。北海道立高等看護学院の在学生自殺問題で、第三者調査が認定したハラスメントと自殺との因果関係を道は一貫して否定し続け、賠償交渉で譲歩した遺族の提案さえも拒絶した。真意を問われた知事は、事ここに到ってなお常套句を繰り返すのみ。「誠意をもって対応する」と――。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。55歳
遺族困惑、謝罪対応後悔
「今までの対応に誠意があったか」の問いにも、鈴木直道知事は「引き続き誠意をもって」
(4月5日午後、北海道知事定例記者会見)
「今までの対応に誠意があったか」の問いにも、鈴木直道知事は「引き続き誠意をもって」
(4月5日午後、北海道知事定例記者会見)
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