課題が山積する北海道医療大の北広島移転
遅れる移転計画の策定

2024年05月号

今回の移転では札幌市も少なくない影響を受けることになる(写真は、札幌あいの里キャンパスの北海道医療大学病院)

巨額資金調達に大きな壁か
“置き去り”の当別町で悲鳴


当別町と札幌市北区にキャンパスを構える北海道医療大学の移転計画に遅れが出始めている。2028年4月までに「北海道ボールパークFビレッジ」(BP・北広島市)に全施設を移すとして、運営する学校法人東日本学園(鈴木英二理事長)が本年3月までに基本計画をまとめる予定だったが、本誌の取材で計画策定が6月ごろまでずれ込むことが分かった。移転費用の調達などの課題が山積しているもようで、今回の移転自体を危ぶむ声も聞かれる。あらためて道医療大の北広島移転を問う──。

(ジャーナリスト 黒田 伸)

明らかになった計画の遅延


「あれだけの規模のキャンパス全部を北広島に移転するのに、あと4年しかない。本当に引っ越しできるのか。今回の計画を変更したり撤回することはないのだろうか。少しでも残留の可能性があるのなら移転反対の声をあげ続けたい」
 昨秋突然、明らかになった北海道医療大学の北広島市への移転計画。当別町の住民のひとりは現在のキャンパス近くを通るたび、冒頭のような疑念を抱くという。
 昨年9月に新聞報道で道医療大移転の方針を知った当別町の後藤正洋町長は、同28日に当別町役場で学校法人東日本学園の鈴木英二理事長から正式に大学の移転方針を聞いた。
 この日、大学側は、①2028年4月、北広島市に新キャンパスを設置する ②グラウンド、薬草園などは当別町に残す ③既存の土地・建物を他者へ売却する場合には、事前に当別町へ知らせる ④今後、大学と当別町の協議の場を設ける ⑤移転後も当別町が文化的損失を生じないように対応する──の5点を提示して町側に理解を求めた。だがその後、具体的な協議の場は設けられておらず、年度末まで大学側からの接触はないという。
 当初、本年3月までに策定するとしていた基本計画について同大広報部は4月4日、筆者の取材に次のように答えている。

当別町の後藤正洋町長(当別町のHPから)

中和興産
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全面敗訴にハンター動揺

自殺学生遺族陳述
江差パワハラ裁判で初弁論

自公大敗は本当に「政治とカネ」だけだったのか!?

ボールパーク内の移転予定地とされるエリア

BPの運営会社が示した新駅近くの道医療大予想図

ボールパーク内の移転予定地とされるエリア

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当別町の後藤正洋町長(当別町のHPから)

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