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町丸抱えの特養建て替え事業で片岡町長が認めた“見切り発車”

2024年04月号

ほどなく竣工を迎える特養「寿都寿海荘」(寿都町開進町)

■寿都町の社福が用地未取得のまま補助金申請、工事着工


 現在6期目の寿都町長、片岡春雄氏(74)と関係が深いとされ、昨年に創立70周年を迎えた社会福祉法人徳美会(本部寿都町・徳野幸代理事長)。この社福の特別養護老人ホーム「寿都寿海荘」(定員50名・以下寿海荘)の建て替え工事が3月下旬の完成を目指し、佳境に入っている。
 老朽化などを理由に、同町の歌棄(うたすつ)地区で運営されてきた寿海荘をまちの中心部、開進地区に建て替えるもので、事業主体は徳美会。
 総事業費は土地の取得費を含めて約20億円とされ、北海道からの補助金約2億円を差し引いた約18億円を過疎債を財源にして町がまかなうことになっている。
 事業主体は社福ながら費用の面では町が丸抱えで進めている事業と言える。寿都町が2月29日に発表した2024年度における一般会計予算案は53億9800万円。同町の財政規模と比べてみれば、今回の徳美会がらみの支出がいかに大きいかが分かる。2022年4月に着工。約2年をかけて工事が進められ、全面オープンは本年6月を予定。夏を前に寿都町における高齢者福祉の拠点が生まれ変わることになる。
 この中で本誌が昨年10月号と本年2月号で報じてきたのが、今回の移転新築に絡む補助金申請に関する問題だ。着工年の22年と翌23年、徳美会は道に「老人福祉施設等整備事業」として補助金申請を行ない、先述のように合計2億円あまりの交付を受けている。
 既報のように、それらの申請の際、徳美会は事業計画の「敷地の所有関係」の欄を「自己所有地」としたが、事業用地の一部は徳美会名義になっていなかった。

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(2021年10月25日、撮影:滝川康治)

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