全国中堅ゼネコンTSUCHIYAの架空発注疑惑を追う
「それは会社のためだった」

2024年02月号

TSUCHIYA 北海道支店が入居する札幌センタービル
(札幌市中央区)

ツチヤ北海道支店が裏金を作った本当の理由とは──

年間売上高約630億円の中堅ゼネコンとして知られるTSUCHIYA(ツチヤ)株式会社(本社岐阜・土屋智義会長兼社長)。同社の北海道支店(札幌市中央区)に勤めていた建築部副部長のM氏(68)が昨年6月、懲戒解雇され同社を後にした。だがこの懲戒解雇の裏には「架空発注」による裏金作りという大きな不祥事が潜んでいた。いったい同社の北海道支店で何が起きていたのか──。

(本誌編集長・工藤年泰)

札幌地裁から元社員に届いた仮差押えの通知


 懲戒解雇されたツチヤ北海道支店の元副部長M氏に札幌地方裁判所から仮差押えの通達が届いたのは、解雇から2カ月後の昨年8月下旬。同氏の行為によって3590万円の損害を受けたとするツチヤ側の主張を認めた札幌地裁が自宅の土地建物をひとまず押さえるという報せだった。
 この仮差押えとは、債務者が自分の財産を勝手に処分できないようにする司法手続き。債権者が訴訟を提起する前、もしくは提起している間に債務者の財産を裁判所が保全するために行なわれる場合が多い。例えば銀行口座が対象になれば預金を引き出せなくなり、土地建物であれば売買などができなくなる。
 だが奇妙なことに、この通達から4カ月を過ぎた1月初旬現在に至ってもツチヤがM氏に対して損害賠償請求などの訴訟を提起した話は聞こえてこない。

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