告発・絶望の学府㉙
「息子は戻らない」
第三者調査で認められた自殺とハラスメントとの因果関係が不意に否定され、すでに1カ月以上が過ぎた
(2023年11月下旬、北海道内)
江差パワハラ自殺・遺族の慟哭
因果関係否定で「頭が真っ白に」
本誌前号で報告した“手のひら返し”が波紋を呼んでいる、北海道立江差高等看護学院の在学生自殺問題。教員によるパワーハラスメントと学生の死との「相当因果関係」をめぐって道の主張が二転三転する中、渦中の遺族が改めて取材に応じ、当局への不信感をあらわにした。「被害を認めた第三者調査は何だったのか」――。当事者の疑問に応える真っ当な説明は、寝耳に水の連絡から1カ月以上が過ぎた今も聴こえてこない。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。55歳
また「なかったこと」に…
担当者の謝罪を受け容れた遺族は「こんなことになるなら受けるべきではなかった」と悔やむことに(5月15日午後、札幌市内)
女手一つでその子を育て上げた母親は「決して揉めたいわけではない」としつつ、同時に「ここで諦めるわけにはいかない」とも
担当者の謝罪を受け容れた遺族は「こんなことになるなら受けるべきではなかった」と悔やむことに(5月15日午後、札幌市内)
女手一つでその子を育て上げた母親は「決して揉めたいわけではない」としつつ、同時に「ここで諦めるわけにはいかない」とも
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