“核のゴミ”レポートPART35 最終処分地の選定に影響を与える寿都町議選の行方
小さな町の大きな選択
漁業や水産加工業に従事する住民が多い人口2700弱の寿都町。原発城下町の岩内は漁業者の減少が著しいが、寿都では漁港や関連施設が整備され水揚げ高を維持してきた
いま、地元振興と片岡町政のチェック機能を果たす議会へ
10月3日、“核のゴミ”最終処分場の候補地選定に向けた「文献調査」が終わった後志管内寿都町で、町議会議員選挙が執り行なわれる(告示は9月28日)。有権者数は2330人。9月初めまでに定数9に対し11人の立候補が確実視されており、少数激戦の様相に──。基幹産業である漁業と水産加工業の活性化をはじめ、少子高齢化や子育ての対策、観光振興など課題は山積しているが、「概要調査」の是非を問う住民投票が焦点になる中、議会側が片岡町政をどうチェックしていくのか、その試金石になる選挙といえる。立候補予定者の顔ぶれや核ゴミ問題をめぐる町議会の経緯、さらに事前調査の行方など寿都町議選の周辺を取材した。
(ルポライター・滝川 康治)
定数9に対し立候補予定者は11人、少数激戦の様相を呈す
前回町議選の得票数など(出典:『広報すっつ』2019年11月号)
19年町議選の当選議員たち。21年、町長選出馬に伴い越前谷由樹氏が辞職し、補選で1121票を獲得した吉野卓寿氏が初当選(出典:『広報すっつ』2019年11月号)
「批判派の議員を5人に」と力説する越前谷氏
町議補選で初当選した吉野氏(右)と、今回選挙に立候補する大串伸吾氏
(21年10月撮影)
図.NUMOなどが描く最終処分場の選定に向けたプロセス
前回町議選の得票数など(出典:『広報すっつ』2019年11月号)
19年町議選の当選議員たち。21年、町長選出馬に伴い越前谷由樹氏が辞職し、補選で1121票を獲得した吉野卓寿氏が初当選(出典:『広報すっつ』2019年11月号)
「批判派の議員を5人に」と力説する越前谷氏
町議補選で初当選した吉野氏(右)と、今回選挙に立候補する大串伸吾氏
(21年10月撮影)
図.NUMOなどが描く最終処分場の選定に向けたプロセス
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