【シリーズ・住宅不動産情報】⑧──ラピダス進出に沸く千歳市の宅地開発
百区画超えの宅地開発が目白押し 市街化区域編入に前向きな千歳市

2023年07月号

市街化区域編入で宅地になる「あずさ西地区」

「ラピダス」の次世代半導体製造工場の建設が本決まりとなり、さまざまな方面から注目される千歳市。試作工場や量産工場の稼働で働く人は関連企業を含めると数千人規模に膨らむ見込みだ。当然、住宅も必要になることから、千歳市周辺では今後を睨み宅地開発が熱を帯び始めている。ラピダス進出が決まる前から造成が予定されていた場所を含め付近の宅地造成事情をレポートする。

(佐久間康介)








住宅地形成を後押しする道


 ラピダス進出が決まった千歳市でタイミングよく宅地造成が始まる場所がある。今年の3月、市街化調整区域から市街化区域に編入された北信濃の一部だ。ひとつは「北信濃第5地区」、もうひとつは「あずさ西地区」で、いずれも農地だった場所。土地はほぼ地続きだ。すでに周辺は市街化区域で戸建て住宅が立ち並んでいるが、この一角だけが市街化調整区域として残っていた。
 面積約4・5haの「北信濃第5地区」について千歳市は開発許可を今年4月に下ろし、すでに造成工事が始まっている。開発許可を受けているのは、土地所有者の拓豊開発(札幌市)、造成工事を行なっているのは三江開発(同)。造成工事の期間は4月10日から9月30日まで。
 土地は農家の個人の所有だったが、4月に拓豊開発が取得した。造成で130~140区画にして地区内にクリニックやコンビニエンスストアを誘致する予定。造成後、拓豊開発はハウスメーカーで組織する「八社会」などに土地を販売する計画だ。
 広さ約4・8haの「あずさ西地区」は土地区画整理事業により生まれる宅地で、事業主は伊藤組土建(同)、事業協力はアルファコート(同)、まちづくり協力はあずさ町内会。区画整理事業は5月から11月までの計画だが、宅地は「スカイタウンⅡ煌めきの街あずさ西地区」の名称で135区画が予定され、そのうち74区画は保留地(土地区画整理事業の費用を捻出するため区域内の一部を事業者が取得して販売する土地)として売却される予定だ。
 74区画のうちミサワホーム北海道(同)やコスモ建設(同)、大和ハウス工業(大阪市)、ecoaハウス(千歳市)、協栄ハウス(同)が62区画を建築条件付きで分譲を開始している。残りの区画についても、販売代理を行なうミサワホーム北海道がハウスメーカーを通じて販売する見通し。この地区には「ツルハドラッグ」も近隣店舗を移転して今年12月に「千歳北陽店」としてオープンする予定だ。

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