告発・絶望の学府㉖
「もう握り潰さないで」
北海道の幹部は亡くなった男子学生の遺族に謝罪したが、学生を死に追い込んだ教員たちは今のところ1人も頭を下げていない
(5月15日午後、札幌市内)
江差看護・パワハラ死で道が謝罪
悲劇から3年余、遺族「一区切り」
「今後は被害を握り潰さないで」「同じ思いをする子が出ないように」――。本誌前号発売直後の5月中旬、北海道立高等看護学院のハラスメント問題で最悪の被害といえる在学生の自殺問題が、ようやく一つの節目を迎えた。道の担当課から謝罪を受けた遺族は涙ながらに再発防止を訴えたが、事実調査にあたった第三者委からはハラスメントの芽が完全に摘み切れていないことへの懸念の声も。大きな節目が再生への一歩となるかどうかは、なお予断を許さないようだ。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。54歳
最悪の被害、風化免がれ
男子学生の母親は「なかったことにされたくない」の一心で自らを支え続けた
道立看護学校の「特殊性」を鋭く指摘した法律家は、将来の問題再発を強く懸念している
(第三者調査委員会がとりまとめた『調査書(概要版)』)
男子学生の母親は「なかったことにされたくない」の一心で自らを支え続けた
道立看護学校の「特殊性」を鋭く指摘した法律家は、将来の問題再発を強く懸念している
(第三者調査委員会がとりまとめた『調査書(概要版)』)
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