キリスト教系社会福祉法人 神愛園を揺るがす醜聞②
本誌報道で“火だるま”

2023年07月号

法人事務局が置かれている特養 神愛園手稲
(手稲区金山)

トップとパワハラ幹部を外部理事、職員が糾弾し改革へ舵

札幌市内の手稲区と清田区に事業拠点を構える社会福祉法人 神愛園(本部手稲区・後藤学理事長)。キリスト教の精神に基づき設立され、半世紀以上の歴史を歩んできた神愛園で噴き出したのが幹部によるパワハラ疑惑と“コロナ不倫”問題だ。詳細を報じた5月号(4月15日発売)以降、事態は急展開し、後藤理事長をはじめ問題の事務局長と女性施設長が責任を追及され、火だるまとなる事態へと発展。札幌の老舗社福で起きたスキャンダルの行方を追う──。

(本誌編集長・工藤年泰)




暴かれた“コロナ密会”


 4月中旬以降、神愛園で起きた大きな動きを報告する前に、関係者に波紋を呼んだ5月号の内容を振り返っておきたい。
 プロテスタント系の信者たちが社福の立ち上げを後押しし、神愛園が産声をあげたのは今から53年前の1970年5月、札幌市内としては2番目となる特別養護老人ホーム神愛園(現在は神愛園手稲)を手稲区金山地区に開設したのが始まりだ(初代理事長は当時の設立期成会会長だった大内脩氏)。
 以後、1997年3月に清田区で「神愛園清田高齢者福祉総合施設」を開業。特養「神愛園清田」を中核にした第2の拠点を整備する。その後、2007年7月には手稲区金山地区に小規模多機能型居宅介護事業所(小規模多機能ホーム)「神愛園かなやま」を開設。15年には老朽化した特養神愛園手稲を移設するなどした。後藤学理事長(67)は常務理事を経て17年2月にトップに就任した人物だ。
 このような社福で噴き出した問題のひとつが幹部のパワハラ疑惑だった。関係者の証言を再度、下に。
「私たち現場の職員が最も訴えたいのは、一部の幹部により法人全体のガバナンスが歪められ、経営的にも甚大なダメージを受けているということです。ここ数年、彼らは自分たちにとって都合の悪い職員を攻撃、排除し、その結果重要なポストにいた大切な職員が数多く退職していきました。暴言やハラスメントによる心理的な圧迫で追い詰めるのが彼らの常套手段。数々の的外れな施策に加え辞めさせた職員の補充のための多額の支出が発生し、法人の資金がどんどん目減りしています。これまでどれだけ紹介料を人材会社に払ったことか」(職員)

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