告発・絶望の学府㉕
明暗分けた「紋別」
退学を余儀なくされた男性の被害はハラスメント認定されず、音声データが残る複数の暴言も事実と認められなかった
(男性に届いた調査結果の一部)
退学強要、パワハラ不認定 鬱発症事案では賠償で和解
4年前の在学生自殺事案がハラスメント認定されたばかりの北海道立高等看護学院をめぐる問題で、同認定と時期を同じくして別の被害申告がことごとく認められない結果に終わっていたことがわかった。さらにまた別の被害の示談交渉では被害者がようやく納得できる額の賠償が認められるなど、事案によって首尾が大きく異なる事態に。舞台はいずれも道東・紋別の看護学院。長い闘いを強いられた当事者の声とともに、各件の顛末を報告したい。
取材・文=小笠原 淳
2度の申告、奏功せず
教育現場でのハラスメント被害は、10年前から「普通にあった」という(紋別市の紋別高等看護学院)=工藤年泰撮影
教育現場でのハラスメント被害は、10年前から「普通にあった」という(紋別市の紋別高等看護学院)=工藤年泰撮影
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