◆ 2023 統一地方選/函館市長選候補予定者に訊く
工藤 壽樹 氏(現職)
改革挑戦の最終ステージ 全力をあげ函館を元気に

2023年04月号

「次世代にバトンを渡すための総仕上げを」と工藤氏(2月20日午後、函館市役所)

財政を立て直し実績を積み上げた12年

4月23日投開票の統一地方選の中で大きな注目を集めているのが函館市長選だ。今回は現職で4期目を目指す工藤壽樹氏(73)と新人で市の元保健福祉部長・大泉潤氏(56)が争う事実上、一騎打ちの構図となっている。青森県・大間原発の建設差止訴訟を主導する工藤氏は財政再建を成し遂げ、3期12年の実績を強調。元部下の対抗馬については「彼には函館を任せられない」と突き放す。コロナ禍で打撃を受けた経済の活性化を掲げる工藤氏に「改革と挑戦の最終ステージ」と名付けた4期目を目指す理由、今後のまちづくり政策を訊いた。

(2月20日取材 工藤年泰)

|コロナで出来なかった事をやり遂げるため4期に挑戦|


 ──昨年9月に「最後の戦い」として4選に向けて出馬表明された。この決意に至った理由と経緯は。
 工藤
 2期目、3期目の選挙では前年12月まで誰も名乗りを上げなかったこともあり、特別早く表明する必要はありませんでした。しかし、今回は7月に大泉氏が退職前に出馬の意向を明らかにし、会う人会う人に「市長も出るんでしょ」と声を掛けられるようになった。
 在任期間として3期12年をひとつの目安だと考えていた面はありますが、一方で3期目の大半はコロナ禍で「失われた3年間」だったのも事実です。これまで財政を立て直したうえで福祉や公共施設の充実などに力を注いできましたが、観光や企業誘致といった私の得意分野についてはやり残している部分も少なくない。さらに言えば「この人(大泉氏)には任せられない」と思っていたこともあり、表明が早まった流れです。
 ──函館の舵取りを担ってきた中で、どのような実績、成果をあげたと考えていますか。
 工藤
 私が市長になるまで当市の財政は単年度赤字が続き、退職手当債あるいは財政調整基金で何とか収支をとっていた状態でした。まちづくりを行なっていくうえでまずは財政再建が必要との観点から、市長就任以降、あらゆる政策を見直すことで行財政改革を進めてきたわけです。その結果。昨年度は史上最大32億円の黒字決算になりました。

(くどう としき)1949年乙部町出身。函館ラ・サール高校を経て早稲田大学法学部卒業。1973年函館市と合併前の旧亀田市に奉職。函館市秘書課長、財務部長、企画部長などを経て2006年助役(後の副市長)に就任。09年当時の西尾正範市政を批判し副市長を辞任。11年函館市長選に無所属で出馬し初当選。以後連続当選し現在3期目。73歳

(くどう としき)1949年乙部町出身。函館ラ・サール高校を経て早稲田大学法学部卒業。1973年函館市と合併前の旧亀田市に奉職。函館市秘書課長、財務部長、企画部長などを経て2006年助役(後の副市長)に就任。09年当時の西尾正範市政を批判し副市長を辞任。11年函館市長選に無所属で出馬し初当選。以後連続当選し現在3期目。73歳

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