北海道ボールパーク近くに誕生する体験型アウトドア施設
アイビックとスノーピーク、ティムコで国内初整備の挑戦

2023年03月号

1万平方メートルを超える敷地にアウトドア関連の各種施設を整備する(画像は完成イメージ)

今年3月に開業する北海道ボールパークFビレッジ近くに、キャンプやフィッシングの体験空間とアウトドアショップ、飲食棟が集積した複合施設が誕生する。道内外のアウトドア関連企業がタッグを組み、ボールパーク近くの美沢地区に整備するもので、今秋にプレオープンを予定している。こうした体験型アウトドア施設は国内初という。1月31日に開かれた記者会見で明らかにされた概要をお伝えしよう。

(佐久間康介)







釣りとキャンプの楽園


 今年の秋にプレオープン、24年春にグランドオープンを予定している、この体験型アウトドア施設の名称は、仮称「CAA北広島」(北広島市美沢5丁目1-1)。
 アウトドア・フィッシング用品卸・小売りのアイビック(本社札幌市東区)、アウトドア用品製造・販売のスノーピーク(新潟県三条市)、フィッシング用品製造・販売のティムコ(東京都墨田区)などが昨年11月に合弁で設立したキャンパーズアンドアングラーズ(札幌市東区・以下CAA)が事業主体になる。
 合田観光商事(札幌市中央区)が現地で展開していた「パチンコひまわり北広島店」跡の建物と敷地(1万6046平方メートル)を所有者のひまわりホールディングスから賃借して整備する。
 近くに一級河川の輪厚川が流れ、「北広島レクリエーションの森」にも隣接している立地を生かし、キャンプとフィッシング両方のアウトドア体験を提供する空間となる予定だ。駐車場敷地の一部には芝生を張り、物販棟屋上も緑化する。
 物販棟は、既存の建物をリニューアルして活用。広さ約1155平方メートルの店内にキャンピングギア、フィッシングギア、アパレルファッションなど国内最大級の品揃えをしたアウトドアショップとするほか、道内の体験フィールドのインフォメーション機能、地方創生の発信場所にもする。
 飲食棟は新設して約660平方メートルの広さとし、アイビックのグループ会社でCAAにも出資しているアイビック食品( 本社札幌市東区)が、「カフェスイーツ&レストラン」を展開。店内は木を多用した開放的な空間にして、北広島レクリエーションの森が一望できるようにする。
 1月31日に札幌市内で行なわれた記者会見で、CAAの牧野良彦副社長(アイビック社長)は、
「輪厚川にはヤマメ、ニジマスが生息しており、地元の小中学生や幼稚園児を集めた環境学習なども行なうほか、安全、安心に釣りが楽しめる体験を提供したい。北海道は世界に負けないアウトドアフィールドがある。北広島は、その価値を訴求できる第1号拠点としてハード、ソフトを整備。全世界の人々に味わってもらいたい」と抱負を述べた。

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近くにあるボールパークとの相乗効果も期待できそうだ(記者会見のスライドより)

CAAの取り組みを歓迎した北広島市・上野正三市長

この日は「ANAあきんど」との包括連携協定締結も発表
(左から同社の田部敏之札幌支店長、CAAの牧野良彦副社長)

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