道知事選で自公は現職・鈴木、立憲は元衆議・池田の対決に
与野党とも旗頭出揃うも早くも漂うしらけムード

2023年03月号

取材陣に再選出馬を決めた思いなどを語った鈴木
(1月15日、札幌プリンスホテル国際館パミールで)

懸念される無党派無関心の選挙

2021年の衆院選でれいわ新選組から比例北海道ブロックで出馬した過去を持つ岩見沢市の建設設備業経営・門別芳夫(新人・無所属)の、22年11月立候補表明からほぼ2カ月。与党が推す現職の鈴木直道(無所属)が1月15日に再選立起を表明。2月4日には立憲民主党の元衆議・池田真紀(新人)が無所属での立候補を決め、3月23日告示、4月9日投開票の北海道知事選の候補予定者が、ほぼ出揃った。今後新たな立候補予定者が出てくる可能性もあるが、ここでは組織同士の大きな闘いを展開していくだろう鈴木、池田両氏について触れていきたい。

(髙橋貴充、文中敬称略)



鈴木道政に隙はあるのか


 1月15日には出馬表明、同28日には記者会見と、1月に入って矢継ぎ早に行動を起こした現職の鈴木。こうした場で繰り返されたのが、「北海道の価値を押し上げる」「道民と共にひたむきに北海道を前に進めていく」といった主旨の発言だ。そして2期目は特にエネルギー、デジタル、食に力を入れていくという。そんな鈴木を支える後援会に名を連ねるのが後援会長のニトリホールディングス会長・似鳥昭雄や、会長代行のアインホールディングス社長・大谷喜一をはじめとする北海道のリーディングカンパニートップ。道内経済団体や基幹産業である農林水産業団体の重鎮らなど。その組織支援の分厚さは相当なものだ。
 加えてルックスや若さから、現在のところ鈴木を支持する無党派層も相当数いるだろう。記者が実際目の当たりにしたことを例に挙げると、夏に恵庭市で行なわれたガーデンフェスタの折。政治にはあまり関心がないであろう若いママ友の集まりが、鈴木本人を「直接見られた」と感動、歓喜していたのは印象的だった。
 だが鈴木に隙はないのか。ここ数年、経済界の重鎮らからよく聞かれるようになったのは、「鈴木道政は結局何もしていない」というマイナスの評価。また鈴木個人というよりも任期中の道の施策全般を見渡すと、本誌でも頻繁に取り上げている道警ヤジ排除問題、道立高等看護学院のパワハラ問題、北海道百年記念塔解体問題など綻びはいろいろと見えてくるが…。

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