地元紙・80年めの迷走〈10〉
どこへ行く、道新
現社屋の敷地には遠からず商業ビルが建つことになり、将来の不動産収入増が目論まれているが…
(札幌市中央区の北海道新聞本社)
常務急逝、若手の離職加速 創刊81年め、昏迷の幕明け
「80周年」に極まったかに見えた迷走は、年明け以降も収拾のつく兆しがない。1月中旬に伝わった役員の訃報をめぐっては早くから自殺説が囁かれ、内外に複数の怪文書が出回った。現場では若手社員の退職が相継ぎ、4月人事の“内々示”が延期される事態に。裁判になった情報漏洩事件や主催文学賞の盗作疑惑などの問題も残る今、北海道新聞(札幌市中央区、宮口宏夫社長)はどこへ向かおうとしているのか――。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。54歳
「それが最後になるとは」社報の最終面に追悼記事
社内向け〝新聞〟の第1面は前向きな話題で埋め尽くされた
(1月31日付『北海道新聞 社報』)
急逝した常務は有能ゆえに「会社に都合よく使われがち」だったといい、自殺が事実ならば深刻な労働災害にあたる可能性がある(通夜・告別式があった札幌市内のホール)
取材メモ漏洩の経緯は道新自身が2年間伏せ続けたのみならず、被害者も口外することがなかった(帯広市の北海道新聞帯広支社)
社内向け〝新聞〟の第1面は前向きな話題で埋め尽くされた
(1月31日付『北海道新聞 社報』)
急逝した常務は有能ゆえに「会社に都合よく使われがち」だったといい、自殺が事実ならば深刻な労働災害にあたる可能性がある(通夜・告別式があった札幌市内のホール)
取材メモ漏洩の経緯は道新自身が2年間伏せ続けたのみならず、被害者も口外することがなかった(帯広市の北海道新聞帯広支社)
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