与党衆議に訴えられた野村パターソン和孝氏(右)は「言論の自由侵害に抗議する」と、徹底抗戦の構え(12月20日午前、旭川市内)
旧統一教会問題に関する発言をめぐり、与野党の現職議員同士が争う裁判の第1回口頭弁論が12月下旬、旭川地方裁判所(剱持亮裁判長)で開かれ、訴えを起こされた地方議員が「言論・表現の自由侵害に断乎抗議する」と、請求棄却を求めて争う姿勢を示した。
裁判は、北海道6区(旭川など)選出の自民党の衆議院議員・東國幹(あずまくによし)氏が、立憲民主系会派(当時)の旭川市議会議員・野村パターソン和孝氏を訴えたもの。野村氏はおもにツイッターへの投稿を通じて東氏と旧統一教会とのかかわりに言及、両者の接点を示す写真などを示して同氏の議員としての姿勢を批判している。東氏はこれに「投稿内容は事実無根」と反論、昨年9月には野村氏に謝罪や投稿の削除などを求めたが、同氏がいずれにも応じなかったため、一連の投稿が名誉毀損にあたるとして1200万円の賠償などを求める訴えを起こすに到った。提訴は9月30日付(昨年12月号既報)。
東氏が「事実と異なる」と指摘するツイッター投稿の1つに、野村氏が昨年8月31日付で書き込んだ話題がある。前回衆議院議員選挙期間中に撮影されたとする東氏の事務所の写真を示し、壁に掛かるカレンダーへの書き込みなどから旧統一教会関係者の選挙運動への関与を指摘するものだ。東氏側はこのカレンダーが捏造であると主張し、当該投稿の削除や地元月刊誌への謝罪記事掲載、さらにその謝罪記事を「固定ツイート」として1年間掲載し続けることなどを野村氏に求めている。