双日が毛無山で計画している巨大風力発電の行方
準備書縦覧を前に小樽市議会が守る会の要望書を採択

2023年02月号

昨年5月に実施された毛無山の視察登山
(佐々木邦夫さん提供)

市長と議会が事業者にプレッシャー?

大手総合商社双日(本社東京)が小樽市と余市町にまたがる毛無山付近に建設を予定している風力発電をめぐり新たな動きが出てきた。1月末から始まる準備書の縦覧を前に、住民団体「小樽余市の巨大風力発電から自然と生活を守る会」(平山秀朋代表)が小樽市議会に提出して継続審議となっていた要望書が12月26日に採択されたのだ。これに先立つ同21日には平山代表らが迫俊哉市長とも面談し、双日側の準備書に厳しい意見を示すよう求めた。平山代表は「準備書が出る前に議会が要望書を採択したことで、事業者に一定のプレッシャーを与えることになるのではないか」と話している。

(武智敦子)



迫市長も高い関心


 双日は「(仮称)北海道小樽余市風力発電所」で毛無山の国有林に高さ200メートル、単機出力4300~5500キロワットの巨大風力発電27基の建設を計画しており、2024年に着工し、29年から20年間稼働させる予定。これに対して「小樽余市の巨大風力発電から自然と生活を守る会」(守る会)は、水源涵養林の大規模伐採による生態系の破壊や低周波音などによる健康被害の恐れがあるとして建設に反対している。一昨年には小樽市と余市町をはじめ北海道の各首長に7000筆強、昨年12月には双日に対し3346筆の反対署名を提出するなど、守る会としてこれまでに1万筆を超す署名を集めた。
 昨年5月8日には、塩谷丸山と建設予定地の毛無山の視察登山も実施。迫市長と職員が同行し、塩谷丸山から毛無山の稜線を歩いた。
「具体的に現地を見ることで、市長自身に強い印象を残したのではないか」(平山代表)

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