首相批判封殺の波紋㉖
再現映像「高度なセンス」

2023年02月号

道警が新たに提出した証拠は、架空の事件を再現した
映像だった
=一審原告側提供

道警提出の動画に関係者ら爆笑 野次排除・国賠控訴審で初弁論

証言台に着いた警察官は“自爆”し、証拠映像が爆笑を呼ぶ――。師走の札幌で幕を開けた、首相演説野次排除事件をめぐる国家賠償請求訴訟の控訴審。昨年3月の地裁判決で完敗を喫した地元警察は、匿名の「ヤフーコメント」を証拠提出するなどで法廷を笑いに包んだ一審に続き、またしても独特の立証活動で関係者らを抱腹させることになる。3年超の闘いを続ける当事者の1人は、感慨深げに呟いた。「本当にギャグセンスが高い…」

取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。54歳



「センス」二審も高かった道警・再現映像の破壊力


 昨年12月22日夕、札幌市内。
「本当に、道警ってどこまでギャグセンスが高いんだと」
 自身がかかわる裁判の報告集会で、大杉雅栄さん(34)は噛み締めるようにそう語った。
「よく『映画の1作目は面白いけど2作目は面白くない』みたいなこと、あるじゃないですか。道警は、1作目(一審)でヤフーコメントを証拠提出するっていう信じがたいことをして我々に大きな笑いをもたらしてくれたわけですけど『二審はそこまで面白くないのかなあ』と思ってたら、あの再現動画が出てきて…」

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排除事件から3年半が過ぎ、国賠訴訟の判決はなお確定していない
(昨年12月22日午後、札幌高等裁判所前)

与党関係者の暴力行為はお咎めなしとなり、その瞬間を捉えた映像は時効成立まで封印され続けた=一審原告側提供

地元警察の「高度なギャグセンス」を讃える大杉雅栄さんら訴訟関係者
(12月22日午後、札幌市内)

排除事件から3年半が過ぎ、国賠訴訟の判決はなお確定していない
(昨年12月22日午後、札幌高等裁判所前)

与党関係者の暴力行為はお咎めなしとなり、その瞬間を捉えた映像は時効成立まで封印され続けた=一審原告側提供

地元警察の「高度なギャグセンス」を讃える大杉雅栄さんら訴訟関係者
(12月22日午後、札幌市内)

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