地元紙・80年めの迷走〈9〉
「辞めることにします」

2023年01月号

創刊80周年を迎えた直後、若手社員の6割超が退職を考えている実態があきらかになった
(札幌市中央区の北海道新聞本社)

道新・若手アンケートの衝撃 「ここで頑張れる」1割届かず

地元ブロック紙・北海道新聞(札幌市中央区、宮口宏夫社長)で、同社労働組合によるアンケート調査の結果が衝撃をもって受け止められている。選択式の問いに「この会社で頑張っていける」と答えた若手社員が、全体の1割にも満たなかったのだ。調査は冬期末手当をめぐる団体交渉をきっかけに行なわれたものだが、寄せられた回答からはこれまでの不祥事対応や幹部人事などへの不満も垣間見える。来たる2023年は道新にとって、さしずめ“会社離れ元年”といえる年になりそうだ。

取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。54歳


「退職考えるかも」6割超


 北海道新聞労働組合が同青年部員に緊急アンケート調査への協力を求めたのは、11月11日のこと。対象となったのは35歳以下の全社員にあたる192人で、うち7割強の141人が調査期限の同15日までに回答を寄せることになった。
 労組はおりしも、2022年の冬期末手当(冬のボーナス)をめぐる会社との団体交渉に臨んだところだった。初回の団交で会社側の回答額が前年実績を11万円ほど下回り、組合の要求額からも18万円以上の開きがあったため、1週間後には2度めの団交が設けられることに。緊急アンケートはそのさなかに試みられたもので、寄せられた回答は11月16日付で会社側に提出された。
 のちに労組委員長が「全身から血の気が引いた」と明かすことになるアンケート結果は、文字通り衝撃的な内容だった。

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