地元紙・80年めの迷走〈7〉
道新 不祥事隠蔽か
2年前の未発表不祥事は、社内でも一部の関係者にしか知られていないという
(帯広市の北海道新聞帯広支社)
帯広で情報漏洩、2年間公表せず 本社では内勤者が収入激減に悲鳴
本号発売前の10月8日、地元大手紙が自社の紙面に謝罪記事を掲載している筈だ。それは本来9月末にも公表される予定だったところ、一度見送られた経緯がある。さらに言うなら、報告される不祥事が2年前の11月に発覚した時点で、同社はただちにその事実を読者へ説明すべきだった。隠蔽疑いがあかるみに出るのと前後して、編集現場では内勤記者の収入激減が問題となり、部内説明会が設けられる事態に。創刊80周年を目前に控えた北海道新聞が今、やけに騒がしい。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。53 歳
2年前の企業取材で失態 外部に取材メモ置き忘れ
漏洩した取材メモは民事裁判の証拠として提出され、公知の情報となった
(帯広市の釧路地方裁判所帯広支部)
漏洩した取材メモは民事裁判の証拠として提出され、公知の情報となった
(帯広市の釧路地方裁判所帯広支部)
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