ネムロ社は組合員の配置転換を撤回せず、8月末には2人の解雇に踏み切った(北海道労働委員会が公開している不当労働行為事件一覧)
■労働審判は9月中旬にも第1回期日、労組は解雇後も活動
本誌前々号から報告を続ける地域紙ネムロニュースの労使問題は、労働組合結成から3カ月以上が過ぎてなお解決の兆しを見せていない。8月末から9月初旬にかけて予定されていた会社と労組との団体交渉は実施に到らず、この間に会社側は事前告知した組合員の解雇を強行、社宅からの退去を言い渡した。本号店頭発売後の9月中旬には労働審判の第1回期日が設けられ、記者職だった組合員の配置転換や解雇の有効性などが争われることになる。
本年6月にネムロニュース社労組が発足した経緯は、前号までに報じた通り。新たな地域紙の創刊準備期間に既定の時間外勤務手当などが支払われなかったことから、記者職で採用された2人が労組を立ち上げて会社側との交渉に臨んだ。