恵庭発・賃貸住宅の擁壁倒壊をめぐる損賠訴訟の顛末
地裁は「業者の不備」を指摘 倒壊して当然の杜撰工事か
隣地の掘削工事で大きく傾いた賃貸住宅の擁壁
(2019年8月10日、恵庭市内)
恵庭を舞台にした建設工事による擁壁倒壊トラブルをめぐり、倒壊防止策の有無などが争われた損害賠償請求訴訟の判決が今年5月、札幌地裁であった。賃貸マンション建設のため土地掘削を行なった際、隣地の賃貸住宅の擁壁が倒壊するトラブルが発生。裁判で原告の施主側が「擁壁に安全性がなかった」と主張したが、反訴した被告の賃貸住宅オーナーが「原告側が十分な倒壊防止策を取っていなかった」と反論。裁判所はこの反論を認め、原告側に約500万円の支払いを命じるに至った。実際に工事を行なったのは、千歳市に本社があるマーベラスホーム。裁判所が指摘した業者の倒壊防止策の不備とはどのようなものだったのか──。
(佐久間康介・工藤年泰)
あり得ない掘削工事
現在は擁壁が撤去され、隣地には賃貸マンション(右側)が建っている
千歳市内のマーベラスホーム本社
現在は擁壁が撤去され、隣地には賃貸マンション(右側)が建っている
千歳市内のマーベラスホーム本社
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