道南の北斗市で噴き出した「LED化疑惑」を追う
1億円を超える発注事業で大阪の照明業者と随意契約

2022年10月号

「LED化疑惑」に揺れる北斗市役所

自治体におけるカーボンニュートラルの1丁目1番地として注目されているのが、公共施設における照明設備のLED化だ。この中で道南の北斗市(池田達雄市長)が最近手掛けた総額1億1800万円弱のLED化事業が1者随意契約だったことをめぐり疑義が噴出。今年3月以降、議会が追及に乗り出したほか市民有志が住民監査請求に踏み切るなど内外から注目を集めている。このほど市監査委員会は監査請求を棄却したが、騒ぎはまだ収まりそうにない──。

(本誌編集長・工藤年泰)

一本釣りで決まった業者


 北斗市が2020年と21年に行なった市内5カ所の公共施設におけるLED照明リース事業で、大阪の照明機器会社E社と総額1億1767万円の随意契約を結んでいたことが判明し、議会での追及が始まったのは今年3月のことだった。
 今回の同市におけるリース事業の概要は次の通りだ。
 まず市は、一昨年の2020年3月23日に「試験的な導入」として北斗市スポーツセンターについて同社と契約を交わした(総額1千366万円余・月額22万7千円余×60回払い)。施工後の実績で期待通りの電気使用量などのコスト削減が得られたとして、翌21年4月1日には3カ所の小中学校(浜分小学校・上磯中学校・大野中学校)についても契約(総額8千690万円余・月額90万5千円余×96回払い)、さらに同年4月19日には北斗市市民プールについても契約を結んだ(総額1千710万円余・月額17万8千円余×96回払い)。
 市はこれらを「照明器具借上事業」と呼んでおり、一般的なリース契約と同様に借上期間=支払い期間が終了すれば、設備が市側に譲渡されるスキーム。3本の契約でLED照明の取り替え工事の費用合計1億1800万円弱を月割で5年もしくは8年かけて払うという内容だ。
 北斗市として初めて公共施設のLED化に取り組んだもので、5カ所における照明の取り替え工事はE社から請け負った市内の電気工事業者数社の手によって昨年までに全て完了している。

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