告発・絶望の学府⑭
「正しいと思って」

2022年06月号

教員1人の謝罪に道職員3人が立ち会い、会場のホテル会議室前は衝立で隠された(4月27日午後、函館市内)

江差看護・前副学院長放言 謝罪の場でパワハラ否定も

真っ当な謝罪や賠償などの被害対応が待たれる、北海道立高等看護学院のパワーハラスメント問題。加害を認定された教員らの一部はすでに個別の謝罪を始めているというが、その弁明は必ずしも被害者に受け入れられているとは言い難く、中には謝罪そのものを拒否された人もいる。当事者らの不信感が拭いきれないまま、発覚から1年以上が過ぎてなお、問題は尾を引き続けることになりそうだ。
取材・文=小笠原 淳








“主犯”に加害の自覚なし


 4月27日、函館市内。
「まったく謝罪になっていなくて、中身がありませんでした」
 この3月に江差高等看護学院を卒業した学生(23)の母親(47)が、疲れ切った様子でそう語る。言葉を継いだ父親(52)は「誠意も反省もない」と、かぶりを振った。
「結局、パワハラと認定されたから『反省』して『謝罪』すると。認定されなかったら、本人は認めなかったってことですよね」
 両親はこの日、我が子へのパワーハラスメントに関与した江差の前副学院長(62)から直接謝罪を受ける機会を得た。正確を期すなら、事前に届いた謝罪文を読み上げるパフォーマンスに立ち会わされた。完全非公開で設けられた謝罪の場で、ハラスメントの主は加害認定について「ショックだ」「謎だ」などと発言、当時の指導を「正しいと思っていた」と開き直ったという。
「本人は間違ったと思っていなくて、それをパワハラと指摘されたのが『ショック』ということなんです。反省とかでは全然なくて『言われたから認めた』っていう…」
 *
 一昨年秋から告発の声が上がり始めた、道立看護学院のパワハラ問題。道の第三者調査委員会は昨年10月までに50件以上の被害を認定、江差の前副学院長を含む教員11人の関与を指摘するに到った。

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謝罪パフォーマンス終了後、前副学院長は人目を避けるように非常階段から脱出し、現学院長の運転する車で立ち去った
(4月27日午後、函館市内)

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