首相批判封殺の波紋㉒
万雷拍手、法衣の背に

2022年05月号

裁判所の判断は高く評価され、原告勝訴の報は道外にも発信されることに
(3月25日午前、札幌地方裁判所前)

野次排除国賠で原告全面勝訴 裁判所認定「表現の自由侵害」

「表現の自由を侵害し、違法」――。時の総理大臣に野次を飛ばして“排除”された市民が警察に賠償を求めた裁判で、原告の主張をほぼ全面的に認める判決が言い渡された。司法は被告が示した排除の根拠をことごとく否定し、政権批判の自由は保障されるべきと断言。完敗を喫した警察が控訴を申し立てたことで争いは上級審に持ち込まれたが、一審判決の意義は時間が過ぎても色褪せることがない。その日、法廷には音高く拍手が響いた。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆著書に『見えない不祥事』(リーダー
ズノート出版)53歳


言い渡し後、法廷に歓喜 「自由」問われ続けた裁判


 不意の“スタンディングオベーション”は、前もって申し合わせられたものではなかった。言い渡し後、法廷に歓喜
「これで、本件の判決言い渡しを終了します」
 黒衣の主がそう締め括った刹那、原告や傍聴人が次々に立ち上がり、誰からともなく拍手を鳴らし始める。四囲を震わすその音を背に、3人は法廷を後にした。裁判長・廣瀬孝判事、右陪席・河野文彦判事、左陪席・佐藤克郎判事補。3月25日午前、札幌地方裁判所が歓喜の声に包まれた瞬間だ。
 警察官による表現の自由侵害が問われた裁判はこの時、原告側の全面勝訴判決で第一審の幕を下ろした。

野次排除問題のシンポジウムなどで警察捜査の実態を証言していた原田宏二さんは、判決を迎えることなく世を去った(2019年9月7日夕、札幌市北区)

北斗市LED化疑惑
大阪の照明業者と1億円随意契約

地元法曹達の挑戦
弁護士会が取調べ同席推進運動

告発から丸2年
道立看護・待たれる真の救済

恵庭発 賃貸住宅の擁壁倒壊をめぐる損賠訴訟の顛末

地元警察は組織的責任を否定、警職法を持ち出し「現場の判断」を強調していた
(2020年2月26日午前、北海道議会総務委員会)

「期待以上」の結果を得たという原告ら=左から上田文雄弁護士、大杉雅栄さん、桃井希生さん(3月25日午後、札幌市内)

国賠控訴について繰り返し質問を受けながら「個別の案件にはコメントを控える」と鈴木直道知事
(4月1日夕、北海道知事記者会見室)

横断幕

地元警察は組織的責任を否定、警職法を持ち出し「現場の判断」を強調していた
(2020年2月26日午前、北海道議会総務委員会)

「期待以上」の結果を得たという原告ら=左から上田文雄弁護士、大杉雅栄さん、桃井希生さん(3月25日午後、札幌市内)

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(4月1日夕、北海道知事記者会見室)

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