“核のゴミ”レポートPART29 神恵内村長選の結果と「概要調査」に向けた動き
現職が村外候補に圧勝
資源エネルギー庁が〝核のゴミ〟最終処分地の選定のために公表した「科学的特性マップ」では、神恵内村には泊村と隣接したわずかな地域(写真)しか〝適地〟がない
“核のゴミ”を埋めるより「地域の宝」を掘り起こせ
“核のゴミ”最終処分地の選定に向けた事前調査が進む中、昨年10月の寿都町長選に続いて、神恵内村長選が行なわれた(2月27日投開票)。6選をめざした現職の高橋昌幸氏(71)が559票を獲得して圧勝し、泊村在住の脱原発運動家・瀬尾英幸氏(79)は48票で惨敗した(当日有権者数は706人。投票率89・24%)。今後の焦点は「概要調査」に対する住民投票などの行方に移るが、その一方で幌延深地層研究センターをめぐり、処分事業と研究の区別を曖昧にする動きも──。泊原発関連4町村と「核ゴミ処分地」関連2町村の住民グループは、地域資源を活かした地域づくりに転換しようと「振興プラン」を作成する作業を始めた。
(ルポライター・滝川 康治)
事前の予想どおり現職が圧勝 村内に基盤なく対抗馬は惨敗
原発や「核のゴミ交付金」に頼らない振興プランづくりを始めた、4町村連絡協代表の佐藤英行さん
相手候補を大差で下し、6選を果たした神恵内村の高橋昌幸村長
(2月27日夜)
真冬の神恵内漁港。選挙戦では今後の漁業振興も争点になった
高台から望む神恵内村の中心部。村の人口は約800、「30 年後には村が消滅するのでは…」と案じる声も
相手候補を大差で下し、6選を果たした神恵内村の高橋昌幸村長
(2月27日夜)
真冬の神恵内漁港。選挙戦では今後の漁業振興も争点になった
高台から望む神恵内村の中心部。村の人口は約800、「30 年後には村が消滅するのでは…」と案じる声も
原発や「核のゴミ交付金」に頼らない振興プランづくりを始めた、4町村連絡協代表の佐藤英行さん
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