首相批判封殺の波紋?
「この国賊が」――
野次排除批判の意見は、必ずしも野党寄りの立場からのみ上がったわけではなかった
(2019年7月18日付『要望・意見受理カード』)
野次問題で道内外から賛否の声 道警受理、2年間で900件超
国家賠償請求訴訟の判決言い渡しを1カ月後に控えた、首相演説野次排除事件。3年前の夏に札幌でその出来事が起きて以来、政権批判の声を封じた警察の行為はどう評価されてきたか。公文書開示請求で得られた記録を紐解くと、昨夏までの2年間に地元警察へ寄せられた意見は900件以上に上り、その多くが排除に批判的な声だったことがわかる。そこには、さまざまな立場の有権者の率直な思いが綴られていた――。
取材・文 小笠原 淳
1968年小樽市生まれ。地方紙記者を経て2005年からフリー。「北方ジャーナル」を中心に執筆。著書に『見えない不祥事』(リーダーズノート出版)。53歳
「自由」指摘し「国賊」批判排除への意見、公文書に
北海道の知事部局などでは大量の公文書をCD-Rに収録して開示する対応が可能だが、道警は紙による交付しか認めておらず、文書の入手には一枚あたり10円の手数料が発生する
(昨年12月27日付の文書交付案内)
ヤフーコメントを裁判に持ち出した道警は、大量の公文書の存在には触れることがなかった
排除された人たち自身も、生の声で警察への意思表示を続けている(昨年7月10日夕、札幌市中央区の北海道警察本部前)
北海道の知事部局などでは大量の公文書をCD-Rに収録して開示する対応が可能だが、道警は紙による交付しか認めておらず、文書の入手には一枚あたり10円の手数料が発生する
(昨年12月27日付の文書交付案内)
排除された人たち自身も、生の声で警察への意思表示を続けている(昨年7月10日夕、札幌市中央区の北海道警察本部前)
ヤフーコメントを裁判に持ち出した道警は、大量の公文書の存在には触れることがなかった
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