告発・絶望の学府⑩
副学院長、続投

2022年02月号

現副学院長に代わる人材はみつからず、現職を退かせて空席とすることもできないという
(12月20日夕、北海道本館庁舎2階 記者会見室)

学院長、続投江差看護・パワハラ告発3年め
人事先行、救済は弁護士対応へ

複数の教員の関与が認定された、北海道立高等看護学院のハラスメント問題。中心人物とされる江差看護学院の現副学院長は11月から勤務地を保健所に移したが、今後もその職を解かれず教務担当の副学院長に留まり続けることがわかった。12月には専任の学院長が着任するなど人事の刷新は進んでいるものの、最も強く待たれる学生たちの救済の道はまだ見えてこない。告発3年め、被害の回復はどこまで遠のくことになるのか。
取材・文=小笠原 淳

「第一歩」に被害者ら歎息


 江差看護学院の「新たな体制」が示されたのは、12月20日夕のこと。北海道保健福祉部の岡本收司・地域医療推進局長は、同日の記者発表で次のような決意を口にしている。
「10月の説明会で、保護者のお1人から『江差高看はよい所だと胸を張って言えるように尽力を』とのお言葉をいただいた。こうした声に応えていけるような取り組み、明日がその第一歩と思っております」
 明かされたのは、翌21日付の職員人事。それまで保健所長を兼ねていた学院長(当時)の兼務を解き、保健師資格を持つ地域保健課の課長補佐を常勤の新学院長に充てるほか、事実上の教学トップだった副学院長を2人体制とするなどの刷新に踏み切ったという。
 昨年5月から教員によるパワーハラスメント問題の調査にあたっていた第三者調査委員会は、10月の調査報告で副学院長への権限集中を指摘、「独裁的な学院運営を行う危険性」に警鐘を鳴らしていた。12月からの新体制はこの提言を反映させたものとみられ、たしかに副学院長職を「教務担当」と「事務担当」とに分けることで一定の役割分担をはかっているようだ。同人事では、事務担当の副学院長が新たに着任するという。
 では、もう1人の教務担当は。
「職としては、そのままになっています」
 現職の品川由美子氏、即ち最多のハラスメントを認定された教員が、副学院長を続投――。これに「なぜ換えないのか」との問いが上がると、岡本局長は「ほかに充てられる人がみつからなかった」との事情を明かした。前号既報の通り、品川副学院長は学院に籍を残しつつ江差保健所に勤務地を移したばかりだが、今後も引き続き、場合によっては本年度末まで副学院長の職に就き続けることになるわけだ。
 先の第三者委は調査報告で、同氏に次のような評価を下している。《民主的学院運営を軽視する副学院長は、リーダーとしての適性を欠くと言わざるを得ない》
 新人事の情報が被害学生らに伝わると、当然の結果として驚きの声が上がった。
「なぜ道はそこまで加害者を守るのか、理解に苦しみます。新たな人事は『やってますよ』というパフォーマンスにしか見えません」
(休学中の学生の保護者)

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