“核のゴミ”レポートPART26 寿都町長選の結果と今後の「住民投票」の行方
厚かった議員票の壁
選挙戦の最終日、片岡春雄・越前谷由樹の両氏は市街地を中心に最後の訴えに奔走した(10月25日撮影)
現職片岡氏に越前谷氏が惜敗
処分政策の審判は住民投票へ
最終処分地の選定に向けた事前調査問題を最大の争点にして、全国的な注目を集めた後志管内寿都町の町長選挙が終わった。現職の片岡春雄氏(72)が1135票を獲得して6選を果たし、核のゴミ「文献調査」の撤回を訴える前町議の越前谷由樹氏(70)は235票の僅差で及ばなかった(投票者総数2063人。投票率84・27%)。「町長派議員らを軸にした組織選挙vs草の根運動」の様相を呈したが、今後の核ゴミ問題の焦点は曲折の末に今年3月に制定された「住民投票条例」に基づく直接投票の動向に移る。静かな漁師町の人々の間に分断を持ち込んだ「国策」の矛盾を問うことにもなる、住民投票の行方から目を離せない──。(ルポライター・滝川 康治)
草の根選挙の対抗馬を制し僅差で現職が6選を果たす
告示を前に住民グループが設置した看板。美しい写真で〝核のゴミ〟のない町を訴える
片岡氏の街宣車は自民党の広報車。組織選挙を展開し、岩内町在住の村田憲俊道議(写真右)が応援(10月25日夜)
選挙戦の最終日、子どもたちが越前谷氏に〝感謝状〟と紙の金メダルを贈る
出典:「子どもたちに核のゴミのない寿都を! 町民の会」会報第21号
片岡氏の街宣車は自民党の広報車。組織選挙を展開し、岩内町在住の村田憲俊道議(写真右)が応援(10月25日夜)
選挙戦の最終日、子どもたちが越前谷氏に〝感謝状〟と紙の金メダルを贈る
告示を前に住民グループが設置した看板。美しい写真で〝核のゴミ〟のない町を訴える
出典:「子どもたちに核のゴミのない寿都を! 町民の会」会報第21号
目次へ
© 2018 Re Studio All rights reserved.