再生可能エネルギーを問い直す【5】──70年代からあった超低周波被害
“脱炭素”の御旗の下で回る風車の健康リスク
2020年から稼働した銭函風力発電所
被害者を封じ込める国の不確かな姿勢
政府は再生可能エネルギーの占める割合を2030年度までに最大38%引き上げることを決めた。脱炭素社会の実現に向け主力電源に転換していくためだが、手放しでは喜べない。風力発電の立地する地域では低周波・超低周波音が原因とみられる健康被害が報告されているからだ。環境省はこの問題について「明らかな関連を示す知見は認められない」としているが、小樽市在住で風力発電による超低周波音の研究を続けてきた後藤美智子さんは「巨大な風車になるほど、超低周波領域には莫大なエネルギーが集中している」と危機感を強めている。被害者を封じ込める国の不確かな姿勢と超低周波音測定に関する疑問を追った。(武智 敦子)
超低周波音とは何か
風車による音の研究を行なっている後藤さん
汐見氏が公害等調整委員会に提出した意見書
O氏宅の測定データを用いながら「G特性補正値で風車被害を切り捨てることはできない」と話す後藤さん
毛無山付近はこんな風景に変わる?(写真は住民団体が作成した巨大風力発電のイメージ)
風車による音の研究を行なっている後藤さん
汐見氏が公害等調整委員会に提出した意見書
O氏宅の測定データを用いながら「G特性補正値で風車被害を切り捨てることはできない」と話す後藤さん
毛無山付近はこんな風景に変わる?(写真は住民団体が作成した巨大風力発電のイメージ)
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