地元大手メディア、北海道新聞に異変あり──
予想を超える部数減が直撃

2021年04月号

かつて「ガリバー」と呼ばれた道新も深刻な部数減に襲われている(写真は札幌市中央区の本社ビル)

記者の取材不祥事発覚と紙面の劣化にも危惧の声
 
道内の大手ブロック紙、かつて120万部を超える発行部数を誇った北海道新聞(本社札幌・広瀬兼三社長、以下道新)の地盤沈下が著しい。ニュース配信がインターネットに傾く新聞不況に加え、コロナ禍における昨年の値上げもあって、かつてないほどの急激な部数減に直面。昨年秋には記者の取材倫理にかかわる不祥事が発覚するなど紙面の劣化も取り沙汰されている。道新にいま、何が起きているのか──。(本誌取材班)
 

響いたコロナ禍での値上げ

 
 道内における新聞購読者シェアの約半分を占めると言われたこともある道新だが、このところ関係者の予想を超える部数減が続いている。
 本誌が入手した関係資料などによると、道新が全道の各販売店に示している2021年2月の朝刊発行部数は88万7164部、夕刊は29万5338部となっている。4年前の2017年2月と比べると、その減少率の激しさが手に取るように分かる。当時の朝刊発行部数は101万7871部、夕刊は42万6402部。この4年間で朝刊は13万707部減、夕刊は13万1064部減となり、単純に計算すると1年ごとに朝・夕刊ともに3万3千部近く減ったことになる。
 仮にこのままの減少ペースが続くと、夕刊は9年あまりで発行部数がゼロに、朝刊も四半世紀後にはごくわずかとなる計算だ。
 この減少幅を「想定を大きく上回っている」と見る道新関係者は多い。
「これまで会社側は人員削減などでなんとか生き長らえると考えていた。ところが宅配の購読中止が相次ぎ、予想を超える部数減がその見込みを打ち砕いた。10年後には深刻な経営危機に陥り、20年後には新聞自体がなくなる日が来るかもしれない」(道新OB)
 

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