首相批判封殺の波紋⑩
闘い、なお終わらず
大通地区で大杉雅栄さんの排除にあたった警察官の中に、警視庁警護課の職員が含まれていたという(昨年7月15日夕、札幌市中央区)=「ヤジポイ」チーム提供の動画から
警官不起訴に当事者が異議。排除にSP動員、国賠で判明
昨年夏に札幌で起きた出来事は、今のところ「事件」にも「不祥事」にもなっていない。警察が一般市民を拘束し、為政者への批判を封じる――。次々と掘り起こされた写真や映像に残る事実を前に、現場の警察官は誰一人として処罰されず、懲戒処分も受けなかった。表現の自由を奪われた当事者たちは、季節が一めぐりした今もそれを問う声を上げ続けている。首相演説野次排除問題に、2度めの夏が訪れた。(取材・文 小笠原 淳)
報告書作成、本年5月。警視庁SP配置の記録
道警は「プライバシー」などを理由に公文書の〝海苔弁〟開示を正当化、記者の不服申し立てにもなお抗弁を重ねている(6月9日付『弁明書』)
「増税反対」の一声で排除された桃井希生さんは、顔と名前を出して闘い続ける覚悟を決めた(6月15日午後、国賠訴訟第3回弁論後の報告集会)
桃井希生さんの周囲にいるのは警察官のみで、「密集」した「聴衆」との間で「事故」を起こすおそれは窺えない(昨年7月15日夕、JR札幌駅前)=読者提供の動画から
「増税反対」の一声で排除された桃井希生さんは、顔と名前を出して闘い続ける覚悟を決めた(6月15日午後、国賠訴訟第3回弁論後の報告集会)
桃井希生さんの周囲にいるのは警察官のみで、「密集」した「聴衆」との間で「事故」を起こすおそれは窺えない(昨年7月15日夕、JR札幌駅前)=読者提供の動画から
道警は「プライバシー」などを理由に公文書の〝海苔弁〟開示を正当化、記者の不服申し立てにもなお抗弁を重ねている(6月9日付『弁明書』)
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