歓楽街の感染防止を目指す「ススキノ助成金」の行方
干天の慈雨はどこへ──

2020年8月号

道の緊急事態宣言後、人通りが途絶えたススキノ(3月2日夜、札幌市中央区)

すすきの観光協会による「9団体優先」に異論続出

感染防止対策の徹底を前提に歓楽街の事業者を支援する全国初の試み、いわゆる「ススキノ助成金」の分配をめぐり大きな論議が起きている。札幌市から事業委託を受けた一般社団法人すすきの観光協会(本部札幌・大島昌充会長)が、助成先を同協会など9団体に限定したことに異論が続出。大きな痛手を受けた地域にとって朗報になるはずだった公金支出は一転、業界を分断する火種になりかねない様相だ──。(本誌編集長・工藤年泰)
 

噴き出した怒りの声

 
「原資は国のカネ。それをなんで一部の人たちが独占するのか」
 こう憤りを隠さないのが、ススキノで複数の飲食店を構える経営者だ。怒りの矛先はもっぱら一般社団法人すすきの観光協会(本部札幌・大島昌充会長)に向けられている。
 国の臨時交付金を活用する方法で札幌市が事業総額1億5千万円を組み、新型コロナウイルス感染防止対策の徹底を前提に、ススキノ地区の飲食店などに助成金が交付されることになったのは、周知の通りだ。
 まさに“干天の慈雨”とも思える事業が逆に関係者の怒りを呼んだのは、この慈雨が“あまねく降る”ものではなかったからだ。
 市から事業委託を受けたすすきの観光協会は6月1日に開いた記者会見で、同観光協会やすすきの暴力団排除モデルビル協議会など9団体(※記事末尾を参照)に加盟する事業者を優先して申請を受け付けると表明。
 

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