北海学園で起きた不法投棄事件を追う
清田校地を汚す大量の廃棄物。問われる名門学校の管理責任

2020年7月号

不法投棄の現場となっていた清田グラウンド

その前身を含め135年もの歴史を誇る学校法人北海学園(札幌市豊平区・森本正夫理事長)にとって不名誉な事件が明らかとなった。同法人が運営する清田グラウンド(清田区)の敷地内に大量の一般廃棄物や産廃が不法投棄されていたことがこのほど発覚。札幌市と道警が調べを進めていることが本誌の取材で分かった。多くの有名人や経済人を輩出してきた道内屈指の名門である北海学園で何が起きていたのか──。(本誌編集長・工藤年泰)
 

動いた札幌市と豊平署

 
 不法投棄が発覚した現場は、北海学園(以下学園)が管理運営している清田グラウンド(清田区清田355)の一角だ。2面の野球場や6面のテニスコート、サッカー場、ラグビー場などを備える同グラウンドは約21ヘクタールという広さ。付近の森林を含めた約35ヘクタールが学園が所有する「清田校地」とされている。「山中の法面に捨てられていたゴミは、視認できた範囲ではポリタンクや畳、タイヤ、それにドラム缶など。このほか木の枝や幹といったものもありました。一般廃棄物と産業廃棄物が混じっている状態で、どのくらいの量にのぼるのか、今のところ見当もつきません」
 こう話すのは、札幌市環境局事業廃棄物課特定廃棄物係の担当者だ。
 

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