特集 新型コロナショック/道内市町村に緊急アンケート
全力で“わがまち”を守る──自治体、懸命のコロナ対策

2020年6月号

感染者数が急拡大する中、日夜対応に追われる札幌市(写真は5月6日の札幌市役所)

いま試される地方行政の独自救済

昨年11月に発生が確認されてからおよそ半年。新型コロナウイルスは社会生活の根幹たる人同士の関わり合いを、ことごとく破壊した。感染拡大防止のため、人が集まることを実質禁じられ、外出にも大きな制限を求められた社会で起こったさまざまな機能不全。また感染への恐れから生じた疑心暗鬼は、高齢者の介護すらままならない状態にまで追いやった。“破壊無き有事”とも言えるこの非日常の中、道内各自治体は皆、コロナ禍から“わがまち”を守ろうと日夜奮闘している。本誌は全道179自治体に対して新型コロナ対策に関するアンケート調査を実施。その実情を探った──。(髙橋貴充)
 

“アベノマスク”より早く

 
「新型コロナウイルス感染症に対して、自治体独自の対策を実施あるいは検討していますか」という問いの返答を求めたこのアンケート。4月20日から打診を始め、回答期限は5月1日に設定。有効回答は102だった。
 残り77の自治体からの回答は得られなかったが、無回答の自治体の中には当然ながら何らかの取り組みを行なっているまちは存在し、何らかの報道で紹介されている事例もある。だが本誌では、寄せられた102自治体の内容のみに触れる。
 

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28の自治体が何らかのマスク対策を実施(写真はイメージ)

5月1日早朝、外出自粛が強く呼び掛けられても通勤客で込み合う地下鉄大通駅構内

例年ならUターン客などでごった返しているはずの5月6日の地下鉄南北線・札幌駅ホーム

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