道警不祥事から考える〈45〉
「触りたいと思って」

2020年11月号

7月に逮捕されていなければ、元巡査部長のストーカー行為は今後も続いていた可能性がある(左手前に函館地方検察庁、右奥に函館地方裁判所)

わいせつ未遂巡査部長、初公判。検察はストーカー行為で追起訴

礼儀正しくて感じよく、好意を覚えた―。一般女性に暴行を加えるなどして強制わいせつ未遂で起訴された現職警察官(のち退職)が9月下旬、初公判の法廷で起訴事実を認め、被害女性への足かけ5年にわたったつきまとい行為を明かした。地元の検察はストーカー規制法違反で元警察官を追起訴、裁判所では今月下旬から2罪の併合審理を進めることになる。転落の始まりは、交通取り締まり現場での出会いだった。(取材・文 小笠原 淳)
 

「一番重い罪を」と被害者

 
 9月25日午後、函館地方裁判所。
「すぐ近くで仕草を見てたまらなくなり、とにかく触りたいと思いました。それが『わいせつ』であることは、当然わかっていました」
 公判検事が無機的な声音で読み上げる供述に、長身の被告人(41)が眼を閉じて聴き入る。調書に記されていたのは、彼自身の言葉だ。
 日野進司裁判官の人定質問に小さく「無職です」と答えた彼の、当時の職業は警察官。地元・函館西警察署の巡査部長だった。30歳代の一般女性に対する暴行と脅迫の疑いで8月1日に逮捕された彼を、函館地方検察庁は強制わいせつ未遂で同21日に起訴、その初公判を翌日に控えた9月24日にはストーカー規制法違反で追起訴した。職場の北海道警察は1週間ほど溯る同16日付で「停職1カ月」の懲戒処分を決め、当人はこれを受けて職を辞している。
 

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最後の職場となった警察署には5年前に赴任、交通担当部署の主任を務めていたという(函館西警察署)

親子3人が寝起きしていた一室に人の影はなく、妻子の去就は定かでない(函館市内)

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